お金持ちは一体どんなことにお金を使っているのでしょうか? ファイナンシャルプランナーの立川健悟氏は著書『お金持ちは合理的』(すばる舎)のなかで「人脈にお金を使い、信頼という財産を貯める」と言っています。これはどういうことでしょうか? 具体的な説明を本書から一部抜粋して紹介していきます。

人脈作りは「数」ではなく「質」で

「今日はありがとう」と、はじめてお会いしたときに声をかけてくれるお金持ちがいます。出会ってくれてありがとう、時間を作ってくれてありがとう、このご縁にありがとうなど、さまざまな意味が込められているそうです。

 

私にとっては“ありがとうの前借り”です。先に感謝を伝えられたからには、何かお返しをしないといけないと感じてしまいます。

 

しかし、そのお金持ちの言葉は決して押し付けがましいものではなく、自分と相手の未来が常によくなると信じていることで、自然と口から出ている様子なのです。

 

このように、お金持ちは穏やかに距離感を詰めてきます。

 

幅広い人脈を持つイメージのあったお金持ちの方に、「今年行ったパーティーでは、最大で何人が参加していましたか?」と聞いたことがあります。

 

返ってきた答えは「10人くらい」。この方に限らず、お金持ちの多くは、たくさんの人が自由に出入りするような大規模なイベントよりも、選ばれた少人数が参加するイベントを選んで参加する傾向があるようです。

 

その理由は、同じ時間をかけるのであれば、人数が少ないイベントのほうが一人ひとりとじっくり話せるため、関係性を深められると考えているからです。

 

私にも経験があります。大人数が集まる異業種交流会で、さんざん名刺交換をしたのに、それぞれの人と話す時間が短く、結局お互いあまり印象に残らないということがありました。お金持ちはそれがわかっているため、人脈を作る際は人の「数」ではなく、人の「質」を優先しているのでしょう。

 

一般の方が参考にするならば、人脈を広げたい場合、社内であれば目上の人、もしくは社外の人を相手に限定して人脈を広げていくよう心がけるといいでしょう。

 

会社の同期や後輩との飲み会をセッティングしても、心配事や悩み、愚痴などを聞く機会がどうしても多くなってしまうため、質を求めるのであれば優先順位が下がります。

 

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お金持ちは合理的

お金持ちは合理的

立川 健悟

すばる舎

著者は、前職の不動産テック企業の営業パーソンとして、地主や物件オーナーなど多くの「お金持ち」や「超・富裕層」の人と接する経験をしてきた。 それ以前は「ザ・庶民」で、銀行残高が100円以下になったことすらあるが、…

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