愛人に会いに行く途中でも…
さらに、ドストエフスキーは女性関係もルーズだった。妻のマリアが結核を患い、遠方で療養生活を送るなか、愛人のスースロワと海外旅行に出かけている。
サイテーな男だが、驚くのはまだ早い。ドストエフスキーは、愛人が先にパリで待っているにもかかわらず、自分は途中のドイツに留まってルーレット賭博に夢中になり、ヴィースバーデンという街で実に4日間も滞在している。
愛人よりも賭博。そうこうしているうちに、愛人のスースロワはパリで新しい恋人を見つけてしまったという(この女もどうなんだ…)。その後もドストエフスキーは、ドイツのバーデン=バーデンで賭博にハマって、自分の時計を質に入れる羽目になった。
2番目の妻となるアンナと結婚したときには、すでに『罪と罰』を書いた有名作家として知られていたが、やはり借金取りに追われていた。逃げるように海外へ出かけている。だが、ドイツに着くやいなや、妻を残してひとりでカジノに出かけていってしまう。妻には、こんな詫びを述べている。
「賭博に負けた、すまない、おれは悪い奴だ、もう二度とやらない、しかし冷静だったら間違いなく勝てたのだ、冷静を失わないでいるのが難しいのだ」
こんな調子だから、いつも借金に苦しめられていたドストエフスキー。出版社から前借りするため、精力的に作品を書きまくった。
そのうちのひとつが、妻に口述筆記してもらった『賭博者』である。ドストエフスキー自身の体験が綴られていることは、いうまでもないだろう。
真山 知幸
著述家、偉人研究家
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