「困った子」として誤解され叱られる「発達障害の子」…周りの大人はどうするべき?【発達支援のプロが解説】

「困った子」として誤解され叱られる「発達障害の子」…周りの大人はどうするべき?【発達支援のプロが解説】

「落ち着きがない」「衝動性が高い」「こだわりが強い」など、幼児期の子どもの特徴と非常に共通しているところが多い「発達障害」は社会の中で適切な認知が得られにくく、「困った子」として誤解され叱られる場面が少なくありません。またそうした結果、不登校や抑うつなどの二次的な問題の発生を引き起こすこともあります。今回は、障害の特性の見えにくい発達障害に、その親をはじめ周りはどのように接するべきか、その対応について発達支援のプロがアドバイスします。

 

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グレーゾーンとは? ~子どもへの対応で大事なこと~

「グレーゾーン」という表現は、発達障害の診断基準には満たないけれど、将来的に発達障害となる可能性がある、または特性が比較的強く見られるといった場合に使われます。
重い・軽いという基準によるものではありませんが、その時点では「障害とは診断できない」ということです。


特に子どもの場合は、今後の発達を注意してみていきましょうという意味合いも含んでいます。


発達障害の特性と言われるものは、実は、幼児期の子どもの特徴と非常に共通しているところがあります。


例えば、ADHDの特性とされる「落ち着きがない」「衝動性が高い」という特徴は、多くの幼児に当てはまるものです。自閉症スペクトラム症の特性とされる「こだわりの強さ」もまた、幼児期の子どもにしばしば見られる特徴です。

幼い頃に落ち着きのなさやこだわりの強さを心配していたとしても、成長と共に多くのお子さんは変化していきます。

 

グレーゾーンや発達障害では同年齢の子どもと比較して特性とされる傾向が強く見られることはありますが、それでもその子に合った学ぶ環境を提供していくことによって、気になるところが落ち着いてくるということは大いにあり得ます。

そして何より大切なことは、気になるところがあるからといって今すぐ変えようとせずに、子どもの成長をあたたかく見守る姿勢です。学ぶ環境は整えつつ、いつどのように成長するのかは「あなたを信じて待っているよ」という気持ちで過ごすことが大事だと捉えています。


大好きなお父さんやお母さんが、そのままの自分を認めて愛して育ててくれたということは、その先の人生で非常に大きな糧となるはずです。

早期に特性を把握することの重要性

もしお子様が発達障害の特性を持っているなら、早めにその特性に気づいてあげることが重要です。


中には、「もう少し成長すれば困りごとが減るかもしれない」と期待をこめて、「もうしばらく様子を見よう」と先送りにすることもあるかと思います。もちろんその可能性もありますが、現状子育てに何らかの困り感があることに変わりありません。


発達障害ではなかったとしても、相談することで保護者様の不安が減るのであれば、相談する意義は大いにあると思います。まずは、気軽に受けられる公的な相談支援で不安な気持ちを聞いてもらい、今後の対応について相談してみてはいかがでしょうか。


そこで発達に特性があるとわかれば、早期からその子に合った支援を受けることで、社会に適応する力を身につけたり、様々な能力を伸ばしていくことができます。

特性のある子どもは、集団の中で問題行動を起しやすく、周りの大人から叱られてばかりという状況に陥りやすいです。特性を理解してもらえず、「困った子」として誤解され叱られることが増えると、やる気や自信をなくしてしまったり、不登校や抑うつなどの二次的な問題が起こることも懸念されます。


その子の特性はどんなものなのか、正しい理解と知識を深めてお子さんに適したサポートにつなげていきましょう。

コペルプラス各教室では、無料体験レッスンだけでなく、お電話でのご相談も随時受け付けています。どのようなところに困り感を持っているのか、まずは保護者様のご不安をお聞かせください。

 

本連載は、株式会社コペルが運営するホームページ内のコラム(https://copelplus.copel.co.jp/column/)を転載・再編集したものです。

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