課長~部長クラスで到達することが多い「年収850万円」。これ以上の給与アップを実現するためには、「会社から与えられたミッションをこなす」以外の“貢献”が求められるようになり、難易度も大きく高まるといいます。本稿では、東京エグゼクティブ・サーチの代表取締役社長・福留拓人氏が、年収850万円からの給与の上げ方について解説します。
“直属の上司”の評価を得るだけでは不十分…「年収850万円」からの給与アップに不可欠な〈発想の転換〉とは?【キャリアのプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「仕事をこなす」→「仕事をつくる」への発想の転換

課長~部長クラスにもなると、会社から与えられたミッションや予算をクリアしたとしても、それだけで「確実に年収が上がる」とは言い切れなくなってきます。なぜかというと、この先のポストが大きく減少するためです。

 

当然のことですが、普通のピラミッド状の組織であれば、上にいくほど否応なしにポストの数が減少します。企業規模にもよるものの、何期も前の先輩や何期も後の後輩、それら10人で1つのポストを争うような構図になっていることも多くなります。

 

同じポストを争うライバルよりも、かなり高いパフォーマンスを出さなければ年収は上がらなくなる訳です。

 

ですから与えられたミッション以上の大きな成果を挙げ、それを手みやげとして役員たちに会社の成長のための積極的な提言を行うことなどが求められるようになります。つまり、会社の成長に寄与すると同時に、会社の行く末に貢献する「実力とモチベーションと志向性」がここから先の出世に差を産むのです。

 

与えられたミッションを的確にこなすというだけでも一定の高い評価が与えられることは間違いありません。しかし、指示されていないところで、どれだけ会社の役に立つことをしたかというのが、ここから先の出世の鍵になります。

 

会社の看板的なところに近づくにつれ、実は原点に戻り、自社へのロイヤリティなどが出世を左右するようになるのです。たとえば人の悪口をいう、会社の不満をいう、同僚を中傷するなど、若い頃はある程度許されたことでも、このレベルになると常に品格を問われ、場合によっては自分の足許をすくわれることにもなりかねません。

 

会社の部長級というのは実務の最高責任者であり、車にたとえればエンジンまわりに相当しますが、役員はそうではありません。

 

「与えられた仕事をこなす」という段階から「自分で仕事を創生する」という段階に移行するので、その意識の転換ができるかどうかで、今後が変わります。役員級のポジションにたどりついた人でも、仕事をこなすことに終始してしまえば、ずっとここで停滞することになります。

 

年収850万円からの上げ方で必要不可欠な要素は、与えられた仕事をこなすことから、自ら仕事を提案・創生し、会社の未来に貢献することへの転換です。自身のスキルとノウハウ、そしてモチベーションはそれに値するでしょうか。一度振り返ってみるといいでしょう。