燃料油価格激変緩和補助金のしくみ
燃料油価格激変緩和補助金は、「石油元売事業者」と「輸入事業者」に対し、ガソリン価格の値下げの原資に充てるための補助金を支給する制度です。
この補助金の制度は2022年1月から始まりました。当時、世界経済が新型コロナウイルス禍から回復しつつあり、原油の需要が増加していました。また、一部の産油国で生産が停滞してことも相まって、原油価格が上昇していたのです。
当初は、ガソリン価格が全国平均で1リットル170円(基準額)以上になった場合、1リットルあたり5円を上限(補助上限額)として支給されるというものでした。また、2022年3月までの時限措置でした。
しかし、その後、2022年2月からのロシアによるウクライナ侵攻や、昨今の記録的な円安の影響で、ガソリン価格がさらに激しく高騰しました。それに従い、期間も延長を重ね、今日に至っています。その過程で、補助金の内容、すなわち、その金額を超えたら補助金を支給するという「基準額」と、いくらまで支給するかという「補助上限額」等が変更されてきました([図表]参照)。
2023年10月25日時点では、ガソリン価格が1リットル168円を超えたら補助金が支給されることになっています。補助率は以下のように計算されます。
【燃料油価格激変緩和補助金の補助率】
・1リットル168円超~185円の部分:60%
・185円超の部分:100%
補助金額は支給される週の前週に決まります。特殊な計算方法を用いて、前週と前々週の価格からその週の価格を予測します。そして、その予測された価格に上記の補助率をかけて計算します。
2023年10月26日~11月1日の補助金の額は1リットルあたり35.7円です。