◆資産家が最短で非課税枠を埋めたい場合
基本的にNISAが対象として想定しているのは、資産形成の途上にあって徐々に積立を行っていくような世代です。
しかし、相続などでまとまったお金を手にしたり、すでにある資産を使ってNISAの税制メリットをフル活用したいという人もいるでしょう。
この場合、つみたて投資枠で年120万円、成長投資枠を使って年240万円の投資を行い、最短5年で1800万円の非課税投資を行うことができます。
ただしそれ以降は売却を行わない限り、追加の投資を行うことはできません。
ここまで新旧NISA制度(といっても2023年に本書を手にした読者にとってはまだ「旧」ではなく現在進行形ですが)について、制度の概略をチェックしてみました。
NISAが魅力的な制度であることは間違いありません。これをどう活用するかが、今後の人生の大きな分岐点となりうるほどのインパクトを秘めています。
今までNISA口座を開設していなかったという人はぜひNISA口座を作ってみてください。口座は作ってあるけど放置している(一般NISAの場合、ゼロ円口座がありうる)という人も、これを機にリスタートしてみてはどうでしょうか。
山崎 俊輔
フィナンシャル・ウィズダム代表
ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー