Aさんは「高級有料老人ホーム」への入居を決断
夫の一周忌のあと、Aさんは3人の子どもたちを集め、老人ホームへの移住計画とその理由について話しました。驚いた子どもたちは、当然すぐには納得しません。
話し合った結果、「老人ホームや自宅の売却先を決めるときは、子どもたち全員が同意すること」と約束。そこで、実家から車で1時間程度といちばん近くに住む長男のBさん(54歳)が、老人ホームの見学や不動産会社と売却の打ち合わせに同行することになりました。
「住宅型」「介護付き」…有料老人ホームの特徴
有料老人ホームは「住宅型」と「介護付き」に分かれ、現在健康なAさんが入居できる施設は「住宅型」です。それぞれの特徴は下記のとおりです。
※ 特定施設とは、入居している要介護者を対象に、日常生活上の世話、機能訓練、療養上の世話を行う施設のこと。介護保険の対象になる。
「住宅型」は、入居するときに「入居一時金」を支払い、その後毎月「月額利用料」を支払うのが一般的です。
月額利用料には、家賃や食費、管理費、洗濯、清掃、見守りなどの費用は含まれますが、施設によって水道光熱費や通信費、施設利用料、レクリエーション費、通院送迎費、買い物代行費などが別途請求のケースがあります。入居前によく確認しておきましょう。
Aさんは長男のBさんといっしょに「住宅型」の老人ホームを数ヵ所見学に行き、施設担当者の話を聞いたほか食事や宿泊体験も行いました。
その結果Aさんが気に入ったのは、入居一時金1,800万円、月額利用料30万円の「高級老人ホーム」。Bさんから連絡をとって長女と次女も了承しました。Aさんは、現在の貯蓄と実家の売却額とで、95歳までは入居できると計算したようです。
高級老人ホームを満喫するAさんだが…長男が気づいた“異変”
自宅の整理もでき、Aさんはついに「高級老人ホーム」に入居。同年代のお友達もでき、プールやカラオケ、マジックショーといったレクリエーションにも積極的に参加するなど、上げ膳据え膳の日々を楽しんでいました。
毎月の利用料は、月末締めの翌月20日にAさんの銀行口座から施設に振り替えられ、またBさんのところにも明細が届くようにしました。
Bさんは入居1ヵ月目の明細をみて、毎月利用料がパンフレット記載の30万円でなく38万円になっているのに気づきましたが、入居のための費用がいったのだろうと思っていました。
しかし、2ヵ月目、3ヵ月目も40万円前後の利用料です。さすがにBさんもおかしいと明細書を確認すると、施設内で有名美容室の利用料やディナーショーの食事代、著名芸能人の演芸会、買い物代行、病院送迎などの追加費用が計上されていました。
施設に問い合わせると記載内容の詳細やすでに今月の利用額は40万円を超えていること。またここのところの物価高騰で、毎月の基本利用料が再来月から値上げするともいわれました。
入居前の想定の利用額より毎月10万円以上支払っており、Bさんはこのままではあと7,8年で母は破産してしまう。子どもの教育費が一番いる時期なのに、最悪の場合自分たちの手出しが発生してしまう……。何とかしなくてはと、筆者のところへ相談にみえたのです。
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