海外で活躍するファイナンシャルプランナーの品田一世氏は著書『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける!いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)の中で、「自分にとって何が幸せかを突き詰めれば、自然とお金を使わなくなり、お金が貯まる」と主張しています。そして生活の中には知らないうちに不幸にしかねないモノやコトが意外とあるとのこと。無駄なお金をなくすために捨てるべきものを、本書から一部抜粋して紹介します。

生命保険や医療保険はマイナスサムゲーム

「イッセイさん、私はギャンブルも宝くじもやりません。マイナスサムゲームなんてバカらしくて手を出しませんよ」

 

そう思われた人も少なくないでしょうが、本当でしょうか。実は日本人の多くが何も考えずに参加しているマイナスサムゲームがあります。大半の人はそのことに無自覚に胴元を儲けさせてしまっています。生命保険や医療保険です。

 

商品にもよりますが、医療保険やがん保険などの還元率を推計すると、40〜70%くらいと言われます。還元率だけでは、パチンコや競馬よりも悪いわけです。

 

もちろん、保険はギャンブルとは違った性質があります。一家の稼ぎ頭が突然亡くなっても、死亡保険に加入していたことで救われる家庭もあるでしょう。ただ、それでもマイナスサムである性質は理解して、内容に納得した上で契約すべきです。

 

日本人は保険が大好きな国民です。「株を買った」というと、「え、大丈夫」と反応されますが、「保険に入る」といっても多くの人は「ふーん」で終わりです。誰も「大丈夫?」とは聞かない国です。

 

これは余談ですが、生命保険を日本に初めて紹介したのは福沢諭吉です。欧米に旅行する人向けの手引書で生命保険を人の「生涯を請け合う事」としています。非常にポジティブな印象を与えますよね。

 

実際、人生の中で2番目に高い買い物が保険といわれるほど、日本人の保険料は世界的にも突出しています。

保険を見直すだけで50万円も節約できた人も

アメリカは国民皆保険ではありません。日本のように優れた社会保険はありません。それでも、日本国内の死亡保険への加入金額は平均すると、アメリカよりもかなり高い水準です。医療保険やがん保険が日本で売れていることも、いかに保険好きかを物語っています。

 

昔から日本には、「生命保険は社会人になって入社と同時に入るもの」という慣習があります。入社と同時に職場に出入りする保険のセールスの勧誘で加入した人もいるでしょう。自動で給料から天引きされているので、生命保険に入っている感覚が薄い人もいるはずです。

 

そのため、自分が加入している保険の内容を全く知らない人も少なくありませんが、内容をきちんと確認すると高すぎる保険料を支払わされていたり、不要な保険やオプションをつけられていたりするケースも珍しくありません。

 

保険は1度見直すと、年間で10万円、10年ならば100万円というかなり大きな支出の削減にもつながります。私のクライアントも私と一緒に保険を見直して、不必要な保険を解約して年間10万円、多い人だと50万円という金額を節約して投資や貯蓄に回しています。

 

私はクライアントに、とにかくマイナスサムゲームを避けて、プラスサムゲームだけに手を出していくようにアドバイスしています。そして、プラスサムゲームの代表例が長期の金融投資です。

 

世界経済全体やアメリカ経済全体は伸びていくことが予想されます。結果的に投資した人みんなが出したお金以上の利益を得られる可能性が非常に高い仕組みになっています。お金を出す際には、世の中の常識に惑わされずに自分の頭で、マイナスサム・ゼロサム・プラスサムのどれに該当するかを考えましょう。

※本連載は、品田一世氏による著書『“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける! いつのまにか億り人になれる超マネーハック』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける!いつのまにか億り人になれる超マネーハック

“カナダ式”で幸福度も資産も増え続ける!いつのまにか億り人になれる超マネーハック

品田 一世

KADOKAWA

英語圏幸福度No1の国で見つけた、お金の不安から完全解放される生き方! カナダの投資教育とクライアント1000人へのコンサルティングから学んだ、金融知識ゼロでも“1億円貯まる”技術と習慣を全公開。 X(Twitter)で大反響…

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