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相続が発生したら、相続税がいくらかかるか不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。相続に不動産が含まれる場合は、2024年4月1日より相続登記が必須となり、より正確な税額の計算が求められます。しかし、必ずしも相続時に相続税が発生するわけではありません。相続財産が多くあると相続税を支払う必要がありますが、基礎控除の範囲内に収まる場合には相続税を支払わずに済みます。この記事では、相続税の基礎控除の概要、計算方法、基礎控除以外の控除について、税理士法人ブライト相続に所属する、税理士兼行政書士である天満亮氏監修のもと解説します。

相続税の基礎控除とは?

相続税は、相続財産が多くある場合に発生する税金です。ただし、相続財産が基礎控除額の範囲内に収まる場合、相続税は発生しません。基礎控除の金額は法定相続人の人数によって異なります。

基礎控除の計算方法

ここでは、基礎控除の計算方法をご説明します。

基礎控除の計算式

基礎控除の計算式は下記の通りです。

 

【3,000万円+(600万円×法定相続人の人数)=相続税の基礎控除額】

 

例えば、法定相続人が配偶者と子供2人のケースで考えてみましょう。法定相続人は3人なので、4,800万円が相続税の基礎控除額です。

 

【3,000万円+(600万円×3名)=4,800万円】

 

このケースでは、課税対象の相続財産評価額が4,800万円を超えると相続税の支払いが必要になります。相続税の対象は現預金だけではなく、不動産なども含みます。

 

例えば、不動産の価値が高い物件を保有している場合、その評価額が基礎控除の金額を超える場合には相続税がかかることになるので注意が必要です。地価が高い都心に物件を保有している場合、不動産の評価が上がり相続税の支払い対象になる場合があります。

 

なお、基礎控除の金額は平成27年に変更になりました。平成26年12月31日以前の基礎控除額は下記の通りです。

 

【5,000万円+1,000万円×法定相続人の人数=相続税の基礎控除額】

 

この通り、基礎控除の金額が大幅に減ったことにより、相続税の対象者になる人が増加傾向にあります。

法定相続人とは

相続税の基礎控除額を算出するためには、法定相続人についての理解も必要です。法定相続人とは、民法で定められた相続財産を相続できる権利を持つ人のことです。

 

配偶者以外で法定相続人になる人は、被相続人の血族に限られます。被相続人の配偶者が存命の場合、配偶者は必ず法定相続人になります。なお、内縁の妻、夫は配偶者ではないので法定相続人にはなれません。配偶者以外の法定相続人には相続順位が定められています。

 

第1順位:子供、代襲相続人(直系卑属)

 

第2順位:親、祖父母(直系尊属)

 

第3順位:兄弟姉妹、代襲相続人(傍系血族)

 

・第1順位で相続するケース

 

例えば、配偶者と子供が2人いるケースでは、配偶者と子供2人が法定相続人です。胎児がいる場合も、すでに生まれている子供と同様に法定相続人となります。

 

また、被相続人の子供がすでに亡くなっていても、その子供(被相続人から見ると孫)がいる場合は代襲相続ができます。配偶者と子供が1人、すでに亡くなった子供の子供が2人いる場合、配偶者と子供1人、代襲相続する孫2人が法定相続人です。

 

・第2順位で相続するケース

 

配偶者との間に子供や孫がおらず、被相続人の両親が健在の場合、法定相続人は配偶者と被相続人の両親3人です。また、被相続人の両親は亡くなっており、その親が存命の場合には被相続人から見た祖父母が法定相続人になります。

 

・第3順位で相続するケース

 

配偶者との間に子供や孫がおらず、被相続人の両親や祖父母が亡くなっている場合、配偶者と被相続人の兄弟姉妹が法定相続人です。また、兄弟姉妹が亡くなっている場合でも、姪・甥がいるのであれば代襲相続ができます。

 

・配偶者がいないケース

 

死別や離婚により被相続人の配偶者がいない場合、相続順位の上の人が1人でもいれば、その順位の人が法定相続人となります。

 

例えば、配偶者はすでに亡くなっており、子供が2人いる場合には子供2人だけが法定相続人です。被相続人の両親が存命でも法定相続人にはなれません。

次ページ基礎控除以外で相続税を軽減する4つのケース

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