「職人技」に依存する中小企業の危うさ...「マニュアル化」できない業務をどうする?【経営コンサルが解説】

「職人技」に依存する中小企業の危うさ...「マニュアル化」できない業務をどうする?【経営コンサルが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

多くの中小企業では、職人技や個人の能力などの「マニュアル化できない」業務に依存してしまっています。そのため、社員・後継者に業務を委託しにくく、企業成長が停滞してしまうケースも少なくありません。このような高度な仕事を継承するには、一体どうすればよいのでしょうか? 事例とともに、マニュアル化できない業務に依存する会社を成長させる方法について、仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏が解説します。

選択肢2:マニュアル化できない仕事を細分化して分業する

一見、難しそうな仕事であっても、細分化してみれば、部分部分は自分以外でもできるものだったりします。

 

細分化した仕事のなかから、ほかの人でもできるものはマニュアル化し、新人社員にも任せることができます。ベテラン社員は本当に難しい数パーセントの部分に意識を集中できます。

 

難しい仕事にも2種類あります。ひとつは、スパゲッティのようにさまざまな要素がこんがらがっている仕事。こちらは本当に経験のある人にしか解読できません。もうひとつは、分解すればひとつひとつの作業は難しくないものです。実際のところ、ほとんどの仕事は後者にあたります。

 

マニュアル化することで、職人技の技術を持続可能なものにするだけでなく、以下のような3つのメリットが生まれます。

 

マニュアル化のメリット1.データ化により、常に改善していけるようになる

勘と経験に頼っていては、改善が難しいです。なんとなくよくなったな、と感じられることはあるかも知れませんが、データ化すれば、今年はこの数字が何ポイント上がった、というように改善を可視化できます。

 

マニュアル化のメリット2.若手の経験量がベテランを上回る

ベテランの年齢は60代~70代が多く、一方の若手の20代が多いでしょう。その20代の社員がベテランを上回る経験値を身に付け、よりよいものを作ることを可能にします。

 

仕事の質の高さは、まずは量の積み重ねから始まります。若手社員は、マニュアル化によって圧倒的な量をこなすことで、質を高めることができるのです。

 

マニュアル化のメリット3.重要な2%に集中できる

そうはいっても、マニュアルで解明できるのは最大でも98%としましょう。残りの2%や知恵や考える力。その2%によいものを作るポイントが眠っていると言います。

 

「なんだ、結局は人の力か」と思われるかも知れませんが、ここでのポイントはそうではありません。98%がマニュアル化されているからこそ、人は重要な2%に集中できるのです。

 

マニュアル化されていなければ、その他98%の仕事に試行錯誤をすることになり、社員が知恵や工夫をする暇も余裕もありません。

 

マニュアル化は人をロボットにするのではなく、人の可能性を最大限に引き出すための手法です。この点を間違って捉えると、間違った仕組みやマニュアルができてしまいます。

 

 

清水 直樹

仕組み経営株式会社

代表取締役

 

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