インフレ対策は値上がりが期待できるモノに投資すること
インフレが進むと、物価が上がって今まで100万円で買えたモノが120万円出さないと買えなくなったりする。これはつまり、「お金の価値が目減りした」ということ。
金利の低い預貯金のみで資産を保有していると資産価値も目減りしてしまう。こうしたインフレへの対策として重要なのは、値上がりが期待できるモノに投資すること。
その有効な手段の一つが「不動産投資」だ。
不動産投資がインフレに強い3つの大きな理由とは
なぜ、不動産投資はインフレ対策として有効なのか。主な理由として次の3つが挙げられる。
1つ目は、物価が上がるとともに「家賃の上昇」が期待できることだ。物価と家賃は相関関係にあり、物価が上がると家賃も上昇する可能性が高い。
実際、消費者物価指数(総合)が2013年から20年にかけて緩やかに上昇しているのに対し、総務省「平成30年住宅・土地統計調査」(5年ごと)によると、1カ月あたり家賃・間代は専用住宅で13年から18年にかけて3%増となっている。
2つ目は、「不動産価格の上昇」が期待できること。物価と不動産価格も相関性が高く、物価が上がると不動産価格も上昇する可能性が高い。
国土交通省の「令和4年度 住宅経済関連データ」によると、13年以降、首都圏のマンション価格も右肩上がりで推移している。つまり、インフレが進むと保有している不動産価格も値上がりし、売却益が得られる可能性も高まるというわけだ。
そして3つ目は、インフレが進むとオーナーの収入が増えてローン返済の負担が軽くなりやすいこと。一般的に、インフレ下では景気がよくなるといわれ、企業の収益も上がって給料がアップし、物価が上がるとともに家賃の上昇も見込まれるからだ。
ただし、インフレになると金利が上がりやすく、変動金利のローン金利も上がる可能性がある。しかしその場合も、収入が増えて繰り上げ返済できれば、金利負担を軽減することが可能だ。
長期で資産形成を考えるならインフレに強い不動産投資を
日本ではこれまで長くデフレが続いてきたが、現在は資源価格の高騰もあって値上げラッシュが起きており、今後どうなるかはわからない。
10~30年といった長期の資産形成を考えるなら、インフレに強いとされる不動産投資は有力な資産形成の手段となるだろう。