不動産投資は手間がかからず中長期投資向き
不動産投資は、長期にわたって安定した家賃収入が見込めるため、中長期投資に適している。家賃収入は景気の波にも左右されにくい。そのため、資金計画が立てやすく、安定した中長期運用が期待できるというわけだ。
また、専門の管理会社に任せられることで、物件を取得した後はほとんど手間がかからず、継続しやすいという点でも中長期投資向きだ。株式投資のように頻繁に株価や企業情報をチェックしたり、財務分析をする必要もない。
不動産価格の変動も小さく、爆益・爆損とは無縁
ただし、株のように短期間での値上がり益は期待できない。不動産価格は流動性が低いこともあり、株価に比べると変動が極めて小さいからだ。株価が秒・分単位で目まぐるしく変動するのに対し、不動産価格は年単位で動くのが一般的。
短期間で売却するとコストがかさみ、損失が発生しやすいことに注意しよう。そのかわり、株のように急落して数日で投資資金の半分を失うようなリスクもない。
万が一、不動産価格の大幅な下落が起きた場合でも、慌てて売るのは禁物だ。物件価格が3分の2に下がったとしても、家賃が急激に下がることはない。
家賃でコツコツとローンを返済していけば、ローン残高は確実に減っていく。いずれ「家賃収入の累計+売却代金」が「ローン残高+これまでに投じた自己資金」を上回り、売却益が出るようになる。そうなれば、その不動産投資は成功といえる。
築年数が経つにつれて不動産価格と家賃は安定する
中長期で保有すると、「建物の老朽化によって物件価格と家賃がどんどん下がってしまうのではないか」と心配する人もいるかもしれない。
確かに新築物件は価格も家賃も周辺相場より高く設定されることが多いため、いずれ中古物件の仲間入りをして周辺相場まで下がるだろう。
しかし、不動産価格と家賃は築年数が経つにつれ、ほぼ横ばいとなって安定してくるという特徴がある。実際、立地やスペックがほぼ同じ築20年と築30年の家賃がそれほど変わらないという例もよく見られる。
大切なのは、投資物件の空室期間を短くすること。入居者が集まりやすい優良物件を選び、高い入居率を維持して「ローリスク・ロングリターン」を目指そう。