家賃収入が安定しないとローン返済の負担が重くなる
不動産投資は保有物件の値下がりリスクや金利上昇リスク、流動性リスクなどさまざまなリスクを伴う。なかでも2大リスクといわれるのが、ここまで何回か触れたとおり「空室リスク」と「家賃下落リスク」だ。
空室リスクとは、入居者が決まらず家賃収入がなくなるリスクのこと。空室期間であっても、毎月のローン返済や管理費などの支払いは続いていく。
長引けばローン返済の負担が重くのしかかり、資金計画の修正が必要になるかもしれない。
一方、家賃下落リスクは、当初想定していた家賃を下回るリスクのこと。時間の経過とともに、いやがおうでも建物や設備は老朽化していく。
つまり、家賃の下落圧力が高まるわけだ。それならと家賃を下げれば、入居者が早く決まるかもしれないが、大幅な値下げはキャッシュフローの悪化を招く可能性がある。
以上の2大リスクを小さく抑えることこそ、安定した賃貸経営を続ける鍵だ。では、どのような対策を打てばいいのだろうか。
2大リスクを小さく抑える4つの方法を実践しよう
まず1つ目は、入居者に人気の高いエリアで物件を持つこと。入居者が集まりやすい場所は空室期間が短く、安定した家賃収入が期待できる。
2つ目は、リフォームしたり最新設備を入れたりして物件の魅力を高めること。空室リスクを減らし、家賃水準を維持する効果が期待できる。
具体的には、オートロック、宅配ボックス、Wi-Fi、テレビモニター付きインターフォンなどだ。
3つ目は、「入居者探し」に強い不動産管理会社を選ぶこと。入居者の募集業務が得意な会社と契約すれば入居率が上がり、家賃収入が安定するはず。
4つ目は、物件の保有数を増やすこと。複数の区分マンション、あるいはマンション一棟を保有すれば、空室が1部屋出たとしても他の家賃収入でカバーできるため、空室リスクを低減することが可能になる。
また、「サブリース契約」を利用すれば、空室リスクを回避することが可能だ。保証賃料や契約内容が会社によって異なるため、事前にきちんと確認しておこう。