選択肢2:コミュニケーションの強化
2つ目の選択肢は、「コミュニケーションを増やす」ことです。
先ほどの猫の例で、コンピューターに猫の特徴を与えて猫を判別させようとするのは難しいとわかりました。そこで次には、コンピューターに猫の画像を大量に見せて、コンピューター自身に猫の特徴を推測させようとする実験が行われました。すると、今度はコンピューターが正確に猫を判別できるようになったのです。この実験は人工知能の発展に大きく貢献したとされています。
なぜこの実験がうまく行ったかというと、人間が猫を認識するのと同じアプローチだったからです。
「猫」を「常識」に置き換えてみれば、社員とのコミュニケーション量を増やすことで、自然と常識とされる考えや行動をインプットすることができます。
これにより、彼らが自分で「常識」とはなにかを獲得し、この場合には「これが常識である」というパターンを認識できるようになるはずです。
「言わなくてもわかる社員」に育てる方法
ここ数年、リモートワークが進んだことによって、コミュニケーションの絶対量が減っています。従来はオフィスでの会話、ランチタイムのカジュアルな交流、非公式なミーティングの場。これらの日常の中ではコミュニケーションがありました。
リモートワーク環境や、一緒に働く時間の減少、仕事とプライベートをわける考え方などによって、職場のコミュニケーション量は減っています。その結果、「言わないとわからない」と思うような社員が増えてしまっているのです。
これを解決するには、前述のとおり、コミュニケーションの絶対量を増やすこと、たとえば会議の仕組みや懇親の仕組みを整え、彼らが常識をパターン認識することを支援することが大切かと思います。たとえば以下のような仕組みです。
<会議の仕組み>
・日常的なスタンドアップミーティング:日々の業務の進捗や課題を共有する短時間のミーティングを取り入れることで、社員間の情報共有と疎通を促進します。
・月次の全体会議:企業の方針や目標、業績などを共有し、社員全員での意見交換の場を持ちます。
<懇親の仕組み>
・定期的な社内イベント:社員同士の人間関係を深化させるため、月に1度のランチ会や社内イベントを実施。仕事の話以外の交流を促します。
・社外の研修やセミナー:社外での学びの場を提供し、異なる視点や知識を持ち帰る機会を増やします。
コミュニケーションを増やす仕組みを導入することで、「言わなくてもわかる社員」を育てていくことが可能となります。
清水 直樹
仕組み経営株式会社
代表取締役
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