プロポーズ(購入を促す提案)は「2人きり」のときにする
「セミナーにたくさん集まったのに、1件も売れませんでした。成約率が悪いんです。どうしたらいいのでしょうか?」このような相談をされることが多々あります。
原因はズバリ、「複数人に対して購入を促す提案(オファー)をすることが難しい」からです。
オファーが恋愛でいうプロポーズだとすると、やはり2人きりの空間の方がいいのです。1対複数で提供していくのは、それなりにビジネススキルが身についた後でいいのです。まずは、着実に1人1人に向き合い、1対1のカウンセリング、コンサルティング、面談をしていきましょう。
1対複数ではなく、1対1のほうがよい理由を3つお伝えします。
◆大勢の場では「買いたい!」「欲しい!」がいいづらい(バンドワゴン効果)
行動心理学で「バンドワゴン効果」というものがあります。みんなと同じだと安心感を得られるという心理効果です。本当は買いたいと思っていたとしても、他の人の様子を見ながら迷うので、購入しづらくなってしまうのです。
もし興味関心があり、買いたいと思っていても、買わない人が多ければ、「あ、買わないほうがいいのでは」と思われてしまいかねないので、なるべく1対1の場で提案するようにしましょう。
◆個別の悩み、課題に対応しやすい
買いたいけれど、買えない。その理由は、人によってさまざまです。
お金の問題かもしれないし、時間の問題かもしれないし、誰かの許可を得ないといけないかもしれないし、まだよくわかっていないのかもしれないし、必要性を感じていないのかもしれないし、これは相手に聞かないとわからないことです。
ですが、1対複数の場だと、相手はこの悩んでいる理由がいいづらいので、解決されず、そのまま買わないという流れになってしまいます。本当は買いたい欲求があるのに!
だからこそ、1対1の場、他の人を気にしなくていい安全な場で、悩んでいる理由を聞き出すことができれば、すぐにその理由を解決して、「買います!」を引き出すことができます。
◆より特別感を感じやすい
たとえば、1対複数の場で「限定価格」を提示しても、それは複数の場なので「みんな同じ価格」になり、限定性を感じにくくなってしまいかねません。これに対し、1対1の場で限定価格提示すれば、相手は「自分だけのための限定価格」と感じ、特別感を感じやすくなります。
1対1の場で相手に思いっきり向き合い、その相手だけのために時間を使い、そして「プロポーズ」しましょう。成約率が大幅に高まります。
草間 淳哉
ブランディングカンパニー(株)ウェブエイト代表
代表