(※写真はイメージです/PIXTA)

世界最大の債権国である日本であっても、国債がデフォルト可能性は十分にあると著者は言います。そのような国の財政状況が危機的なときでも、価値が変わらない株式とは何か、解説します。

国債がデフォルトした時も、「いい会社」の株式を持っている人が強い

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
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澤上 そういうこと。戦前、戦中に戦時国債を持った人たちはみんな、パーになっちゃった。だけど、戦後の混乱時、闇市や株式の売買は決済資金として自由にやれたので、にわか成り金や株成り金が続々と生まれた。富の持ち主が入れ替わったわけだ。両方とも個人資産なんよ。

 

したがって、これから襲ってくる金利上昇の大混乱時も、我々のいう大義名分を理解して、長期投資をしていた人は、一緒に「良かったね」となる。国債が暴落して、国の財政運営に黄信号が灯っても、たとえばしっかりした経営のトヨタの企業価値は変わらないよ。だから国債がデフォルトした時も、いい会社の株式を持っている人が強いの。

 

それに金融バブル崩壊で経済が大変なことになった場合、銀行などの経営が厳しくなったり、最悪の場合は破綻したりすることもあり得る。銀行の経営が厳しくなった場合は、預金などは「資産性の資金」ということで、毎月の生活に必要な額までというような払い戻し制限を受けることもあり得る。破綻の場合は、ペイオフで確実に保証されているのは1,000万円まで。

 

ところが、証券会社に預けてある株式投資用の資金やその売却代金は、「決済性の資金」と位置づけられる。決済性の資金とは、経済を動かすための資金で、当然どんなときでも経済は動かす必要があり、払い戻し制限はない。

 

また、証券会社に預けてある資金は証券保管管理機構(ホフリ)を通して、日証金信託銀行に信託財産として分別管理される。要するに、危機の時には証券会社にお金を預けておくのが安全なわけ。

いいと思った株はいますぐ買うべき

渡部 編集の人が「やはり、トヨタが安全か?」と訊いていますが。

 

澤上 トヨタみたいにすごい会社でなくてもいいわけ。トヨタの株価も早く戻すかもしれないけれども、すでに買われているから、下げることは下げる。

 

もっと地味な会社でいいわけ。先ほども言ったように、地味な会社はそれほど買われていないから、売りもあまり出ない。だから今から買っておいていいし、暴落時に下がってもすぐに戻すだろう。そういう株を、渡部さんたちは『会社四季報』で探す。これはこれで、一つの方法でいい。

 

だけど、我々はもっと気楽にやっている。もっと身近なところの企業よ。「潰れなきゃいいんだ」ぐらいの考えでね。

 

 

澤上 篤人

公益財団法人 お金をまわそう基金

代表理事

 

渡部 清二

複眼経済塾

代表取締役塾長

 

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※ 本記事は、澤上篤人氏・渡部清二氏の著書『本物の長期投資でいこう! 40年に一度の大チャンスがやってくる』(かや書房)より一部抜粋してお届けしています

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