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債務整理をしたらどうなるのか、何となくはわかっていても、その全容はよくわからない、という人が多いのではないでしょうか。本記事では、債務整理とはそもそも何なのか、債務整理をするとどうなるのか、自分だけでなく、家族への影響などについて、岡山県司法書士会の立山慶之司法書士監修のもと解説します。

生活への影響を一番少なくできる債務整理は?

債務整理の中で一番その後の生活に影響が少ないものはどれか、どのようなデメリットがあるのかについて解説します。

手続き後の影響がもっとも少ないのは任意整理

債務整理の中でも、手続き後の影響がもっとも小さいのは「任意整理」です。任意整理は裁判所を介さずに債権者と直接交渉して返済条件を見直す方法となるため、財産を没収されることもありません。

 

「家族が連帯保証人になっているローンは、そのまま返済し、カードローンだけを任意整理する」など、交渉先を選んで行うことも可能です。また、任意整理の手続きを進めている途中で過払い金が判明した場合は、払い過ぎていた利息が取り戻せる可能性もあります。

 

債権者の数が少なければ専門家へ依頼した場合の報酬も低く抑えることができるため、自己破産や個人再生に比べると費用面でも負担も少ない債務整理であるといえるでしょう。

任意整理のデメリット

任意整理は手続き後の影響が少ない反面、任意整理によって減額できる借金の額がもっとも少なくなってしまうというデメリットも持っています。

 

基本的に任意整理でカットできるのは利息のみで元金は減らないため、借金をゼロにできる自己破産や最大で9割も減額できる個人再生に比べると、その効果は限定的となってしまうでしょう。

 

「任意整理する借金を選べる」「借金の総額が小さく、利息をカットして3~5年で返済できるようになるだけで楽になる」といった場合には、任意整理を選ぶとよいでしょう。

どうしたらよいか判断に迷ったら

「任意整理でどの程度まで返済が楽になるのか知りたい」「自己破産や個人再生をすることができるのか知りたい」と思った場合、自己判断やインターネットの情報だけではなかなか判断が難しいと思います。

 

債務整理には自己破産、個人再生、任意整理などの種類があり、どの債務整理をするかによって何が起こるかは異なります。

 

督促や取り立てがストップする、一定期間ローンが組めなくなるなど、どの債務整理をしても起こることもあります。任意整理は手続き後の影響も小さく、返済できない借金をそのままにしているよりも経済的、精神的な負担はかなり軽減されます。

 

債務整理でいくら借金が減額できるかは債務整理によっても異なり、人によっては利用できる債務整理が限られている場合もあるため、どうしたらよいか判断に迷ったら、一度専門家へアドバイスを求めることをおすすめします。

 

 

岡山県司法書士会 司法書士

立山 慶之

 

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