(※写真はイメージです/PIXTA)

人口14億人を超える中国でいま「尋常ではない少子化」が進んでいると、東洋証券上海駐在員事務所の奥山要一郎所長はいいます。こうした背景にはどのような要因があるのか、奥山氏が現地の声を交えて解説します。

中国の「不婚化」事情

最後に不婚化(未婚者の増加)。中国の22年の婚姻数は683万3,000組で、前年から10.5%減少した。直近ピークだった13年の1346万9,000組からほぼ半減している。

 

結婚の動機や意欲の減退も気になるところ。両親や周りの大人が、子育てやマンション購入(多額のローン返済)、果ては不仲や離婚などで苦労している姿を見て、将来の結婚生活に大きな期待を持てない人も増えているそう。

 

「異性の友人と老いるまで一緒に仲良く暮らせればそれでOK」と言う人すらいた。まぁ、そんなものなのだろうか。

 

何事も「チャイナスピード」で急激に変化する中国。この流れは簡単には止められないだろう。

 

中国の22年末時点の総人口は14億1,175万人で、前年比85万人減。実に61年ぶりの前年割れだった。このニュースを見た私の感想は「……でしょうね」という程度。

 

ここまで来たら「順其自然」。いちいち驚かず、成り行きに任せて現実を受け止めていこう……。

 

 

奥山 要一郎

東洋証券株式会社

上海駐在員事務所 所長

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※本記事は、東洋証券株式会社の中国株コラムから転載したものです。
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