2023年「フィリピン」大富豪ランキング…トップは昨年に続き〈富豪6人兄弟〉

8月21日週「最新・フィリピン」ニュース

2023年「フィリピン」大富豪ランキング…トップは昨年に続き〈富豪6人兄弟〉
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が、フィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週は今のフィリピンの経済の姿を映し出す大富豪ランキングと、同じくフィリピン経済に大きく影響するOFW送金の現状をみていきます。

フィリピン経済を支えるOFWからの送金、半年ぶり高水準

フィリピン中央銀行(BSP)のデータによれば、海外フィリピン人労働者(OFW)からの送金は、6月に6ヵ月ぶりの高水準に達し、銀行を通じてのキャッシュ送金は、2022年同月の27.5億ドルから2.1%増の28.1億ドルに増加しました。

 

2023年6月のキャッシュ送金は、2022年12月の31.6億ドル以来の最高水準です。一方で、2.1%の年間成長率は、2022年5月の1.8%以来、13ヵ月ぶりの低い成長率。陸上労働者からの送金は、2023年6月に2.1%増の22.9億ドルに増加し、海上労働者からの送金は1.9%増の5.24億ドルに増加しました。

 

2023年上半期累計においては、キャッシュ送金は2.9%増の157.9億ドル。ホスト国での改善した経済状況により、OFWにとっての仕事の機会と賃金が向上したため、送金額が増加したとみられています。また、物価上昇に対処するためにOFWが家族に対して送金額を増やした可能性も指摘されています。

 

ヘッドラインインフレーションは、2023年6月に6.1%から5.4%に緩和し、14ヵ月ぶりの低い水準となりましたが、BSPの2~4%の目標バンドを上回るインフレが、15ヵ月継続中です。1月から6月までのキャッシュ送金は、主にアメリカ、シンガポール、アラブ首長国連邦(UAE)からの入金の増加によって牽引されました。アメリカが最大で、総送金額の41.1%を占めています。そして、アメリカ、シンガポール、サウジアラビア、日本、イギリス、UAE、カナダ、韓国、カタール、台湾で、上半期の総キャッシュ送金額の79.7%を占めています。

 

今後のOFWからの送金については、世界経済の状況や為替動向に左右されます。また、コロナからの学校再開により、OFWが家族に送金する金額が増加する可能性があります。アグレッシブなFRBの利上げによるアメリカの経済減速のリスクが顕在化し、雇用が減少する場合、OFW送金にとっては打撃となる可能性があります。

 

一方で、中国経済再開がうまく軌道に乗れば、これを相殺する可能性があります。中央銀行は、今年の送金が3%増加すると予想しています。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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