(※写真はイメージです/PIXTA)

「民族滅亡の三原則」とは、アーノルド・J・トインビーが提唱した(異説有)とされる原則です。これを会社にそのまま当てはめると、滅びる会社と永続する会社の違いが見えてくると、は仕組み経営株式会社の取締役・清水直樹氏いいます。本記事では「民族滅亡の三原則」から、成長しない会社の特徴を紐解いていきます。

原則2:すべての価値をお金や物質で捉え、心の価値を見失った会社

これは売上、利益一辺倒主義で、そこで働く人々の人間関係や心の繋がり、働く意義や目的を失った会社、と考えることができます。私たちは、素晴らしい会社を創るためには、理念×仕組みが必要だと考えています。

 

理念は先ほど申し上げたとおり、夢やビジョンのことです。一方の仕組みとは、会社の様々な業務を一貫して、安定した成果を出すように行うことを指します。理念が欠けた仕組みは機械的になり、まさにここでいっている「すべての価値をお金や物質で捉える会社」になりがちです。

 

一方で、理念があっても、仕組みが欠けていれば、理念は単なる掛け声、精神論で終わります。そのため、理念と仕組みを高次元で融合させることが大切なのです。理念が無ければ、心の価値は生まれ得ません。

 

原則3:自社の歴史を忘れた会社は滅びる

自社の歴史、これは創業ストーリーのことです。言い換えると、”初心”を忘れない、ということだと思います。会社の場合、その歴史をストーリーとして語り継ぐことで、初心を忘れないことが大切です。

 

先ほど挙げたとおり、マイケルE.ガーバー氏は、起業家の役割として、「夢」「ビジョン」「ストーリー」「ミッション(計画や戦略)」を明確にすることだと挙げています。経営者としては、数ある能力が必要だと思いますが、なかでもストーリーを非常に重要なものとして挙げているのです。

 

ストーリーを語り継ぐ方法は、ヒーローズジャーニーとして知られています。数多くの映画や小説などでも活用されているフォーマットです。これを参考に、自社の歴史を語り継ぐことがおすすめです。

「民族滅亡の三原則」を逆に考える

以上、「民族滅亡の三原則」についてみてきました。復習しますと、

 

1.理想や理念を失った民族

 

2.すべての価値をお金や物質で捉え、心の価値を見失った民族

 

3.自国の歴史を忘れた民族

 

の三原則ですが、これを逆に考えて、

 

1.永続する会社の原則を導き出せば、理想や理念を掲げ続けること

 

2.そこで働く人々の心の価値(人間性、人間関係、生きる意味、働く意味等)を大切にすること

 

3.創業の物語を語り継ぐ仕組みを創ること

 

といえるでしょう。ぜひご参考にされてください。

 

 

清水 直樹

仕組み経営株式会社

代表取締役

 

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