(※写真はイメージです/PIXTA)

面接の質問はタテマエがとても多く、面接官の意図をつかみ損ねると「この人、わかってない」と思われてしまい、うまくいきません。本記事では面接の「タテマエ質問」を「ぶっちゃけ質問」に翻訳し、答え方のポイントを解説します。渡部幸氏の著書『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、見ていきましょう。

<関連記事>面接官「簡単に自己紹介をお願いします」 就活生「〇〇大学の~と申します。出身は…。」 面接官「(わかってないなあ…)」

何か質問はありますか?(訳:当社で働く具体的なイメージはできていますか?)

イラスト:とげとげ。 出所:渡部幸著『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』(KADOKAWA)
イラスト:とげとげ。
出所:渡部幸著『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』(KADOKAWA)

 

志望度が高い企業なら、そこで働くことをイメージした上で、聞いてみたいことがいろいろあるのではないでしょうか。「うちで働く具体的なイメージができているのなら、質問が何もないわけはない。いくつか聞きたいことがあるものだろう」と面接官は思っています。仕事への熱意を込めながら、長くキャリアを積んでいくために参考になりそうなことを質問するようにしましょう。気をつけるべきは「企業のホームページや就活サイトに載せているような内容は聞かない」ということです。単に「調べていない」と受け取られてしまいます。

 

また、「転勤はありますか?」「教育制度は整っていますか?」など働き方や制度面の質問をストレートな言い方で聞くと、「転勤したくないのか」「誰かが教えてくれなければやらない、受け身の姿勢の人なのか」と、ネガティブに取られることもあります。表現に気をつけて伝えましょう。

 

------------------------

<答え方のポイント>

仕事への熱意を交えて質問する

ホームページを見ればわかることは聞かない

待遇や働き方に対する質問だけにならないようにする

------------------------

「わかってない」と思われるありがち回答

「はい、1つは、御社では研修の期間が長期間あるとお聞きしていますが、私は文系なので、【❶システムエンジニア職でやっていけるか不安に感じる】部分がやはりあります。御社では研修後現場に配属されてからのフォローなどはどのように行っているのでしょうか?また、もう1つは、【❷部署の異動などの希望は自分から出せるのでしょうか?】

 

⇒❶面接官に「採用して大丈夫かな」と思われてしまいますので、自ら不安を述べるのは避けましょう。

 

⇒❷「もし配属された職種が合わなかったら異動できるか」と聞きたいように受け取られる恐れがあります。「自分がやってみたい仕事に手を挙げることはできるか」のように表現を工夫して質問しましょう。

面接官が思わずナットク!お手本回答

【❸はい、2点あります】。1つは、私は文系なので、御社に入社しましたら、システムエンジニアとしてできるだけ努力し、研修で技術を身につけようと考えております。❹研修の内容や、【仕事での実際のお話などを、御社の文系出身の方にお聞きすることは可能でしょうか?】 できましたらぜひお願いしたいと思います。

2点目は、もし御社に採用されましたら、入社するまでに勉強しておくと役立つことがあるか、お聞きしたいということです。初心者ですが、学んでおくとよい分野や読んでおくとよい本などがありましたら、教えていただけますでしょうか?」

 

⇒❸最初に「2点ある」と伝えており、非常にわかりやすい回答です。応募企業での仕事について考えていることが面接官にも感じられるでしょう。

 

⇒❹熱意を入れながらお願いしたい内容を伝えている点がポイントです。このような表現なら、先輩の話を聞いて不安を解消したいようには聞こえないでしょう。

 

 

渡部 幸

合同会社アクトクリア代表

 

キャリアコンサルタント(国家資格)、全米NLP協会認定トレーナー、産業カウンセラー、NLPプロフェッショナルコーチ。

青山学院大学国際政治経済学部国際政治学科卒業。株式会社和光、株式会社ECC外語部門営業統括マネージャーを経験後、タルボットジャパン株式会社にて人事総務部門人材開発責任者として社内全体の能力開発体系を構築。アクトクリア代表として独立後は、キャリアコンサルタントとして、ひとりひとりにフォーカスし、生き生きと仕事をする人を増やす支援を行ってきた。心理学を用いたメンタルアップの方法や豊富な企業経験をもとに、複数の大学や大手就職サイトの合同説明会、公共就職支援機関などでキャリア開発、就職・転職支援のセミナー、個別面談、エントリーシート・履歴書添削等を行い、のべ6万人を支援。毎年大学1~3年生向けのボランティア講座も行っている。

採用側の視点を用いた就職成功力には定評があり、クライアントや同業のコンサルタントからも高く評価されている。主な著書に『1週間で面接に自信がつく本』(ナツメ社)、『わが子が就活を始めるときに読む本』(KADOKAWA)等がある。

※本連載は、渡部幸氏の著書『改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する

改訂版 採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する

渡部 幸

KADOKAWA

【質問の狙いがわかれば、答え方がわかる!】 面接で聞かれる「タテマエ質問」の裏には、必ず「本音」がある! -------------------------------------------------------- 【タテマエ】 「自己PRをお願いします」 →…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧