為替
ここ2週間の豪ドルの対円レートは、小幅に上昇しました。7月26日に発表された豪州の4-6月期の消費者物価指数では、物価の基調を示すトリム平均値が市場予想を下回る減速となりました。また、事前の市場予想で0.25%の利上げを見込む向きが優勢な中で、豪州準備銀行(RBA)は8月1日の金融政策決定会合で政策金利を据え置きました。これらを背景に、豪ドルは対米ドルでは下落しました。しかし、7月28日に日銀がイールド・カーブ・コントロールの柔軟化を発表したことから、一時は米ドル安・円高となったものの、その後は日銀が引き続き金融緩和を維持するとの見方などから米ドル高・円安が急速に進行したため、期間を通じて豪ドルの対円レートは小幅な上昇となりました。
金利
ここ2週間の豪州3年国債利回りは、低下しました。7月26日に発表された豪州の4-6月期の消費者物価指数のうち、物価の基調を示すトリム平均値が前期比+0.9%となるなど、市場予想を下回る減速となったことなどから、豪州3年国債利回りは低下(債券価格は上昇)しました。さらに、8月1日にはRBAが金融政策決定会合で政策金利を据え置きました。事前の市場予想では利上げを見込む向きが優勢だったことから、豪州3年国債利回りは一段と低下しました。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日銀を含めて各国中央銀行が引き締めスタンスをとった中、今回の豪州準備銀行は金利据え置き。⇒「豪ドル/円」は小幅上昇 ~オーストラリアマーケット最新動向【三井住友DSアセットマネジメントが解説】』を参照)。
(2023年8月3日)