必ずや見える大転換の狼煙
これからは絶えず経済・軍事全般(ロシアVSウクライナ戦争の次は、中東VSイスラエル情勢と、台湾VS中国情勢)を監視すべきだ。
併せて世界情勢、とりわけ米国市場においての綻び(不動産の焦げ付きや、新興企業による金融の焦げ付き、ゾンビ企業の倒産から金融機関破綻への波及)を警戒すべきである。
要は、全ての兆候に細心の注意を払うことである。
例えば、1998年にロシアの財政危機を見誤り破綻した巨大ヘッジファンドLTCM。
同社が破綻するとは、直前まで誰もが夢にも思わなかった。一ファンドにもかかわらず、その損失があまりにも巨額であったがために、FRBのアラン・グリーンスパン議長(当時)は余儀なく緊急利下げ、つまり通常の金融政策決定会合以外で利下げをしなければならなかったほどであった。
このように一国の金融政策を変えさせるようなシャドーバンキング(金融仲介業務)がいま、暗号通貨などに形を変えて世界のマネーを吸い上げているわけだが、グレートリセットの際には驚くべき損失額が表沙汰になるのだろう。
筆者自身は、為替がラグを持って、株よりも数カ月早く急落すると考えている。2022年3月あたりからわずか3、4カ月でドル/円が115円から135円まで20円ものドル高となった。9月には144円を付け、10月には151円台を見るに至った。
ドル/円が暴騰するときにはだいたい30~40円レベルという“習性”があることから、このあたりで落ち着いたと言えよう。暴落するときもしかりで、たいていは40円程度動いたところで落ち着く。期間は1〜2週間と短い。
例えば、何かの条件が重なったとき、ドル/円が145円レベルから10円以上急落する。
こうしたときには、米国株式市場はまず反応を見せない。「為替は大変だな」程度の認識でしかない。その次に第2弾、10円以上のドル安が起きる。さらに第3弾、第4弾が続き、ドル/円は30円から50円レベルの暴落となる。
為替は金利を追い求めていくため、株式市場に先行してポジションが臨界点に達するので動きが速い。世界中の市場参加者がドルのロング(買い)を持っているわけで、もうドルを買うプレーヤーがいない状況になったとき、ドーンと落ちる。これはいつもの暴落パターンでもある。
為替が崩れ始め、30円から50円レベルの暴落となるには2、3週間もあれば十分であろう。
このとき足元の金利は高止まっているだろう。筆者の予測では2024年11月の大統領選挙をはさみ前後2カ月あたりの政策金利は4.75%前後、米国債10年物は5.30%前後でうろうろし始めたとき、NYダウがいよいよ激しい上下動を開始し、極めて不安定な相場展開となるだろう。
この上下動の振れ幅が異様に“激しくなる”兆候こそ、大転換の狼煙となる。
また、金利がここまで上昇してしまうと、実体経済において企業が資金調達するのが難儀になることから、最終的には金利高は足枷になる。
こうした観点からも、政策金利4.75%前後が臨界点になるのではないか。
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