(※写真はイメージです/PIXTA)

おひとりさまの場合、配偶者や子供がいる人とは少し異なる死後の準備をしておかなければいけません。本稿では、おひとりさまがやっておくべき生前準備について、特に生存中〜死亡後もさまざまなサポートが受けられる「生前契約」(死後事務委任契約)について詳しく解説します。

おひとりさまの生前準備…「生前契約」には種類がある

「おひとりさま」とは、同居する人がいない状態にある方々を指します。

 

おひとりさまの場合、自分の財産をどうするのか、どんなお葬式の内容にするか・どんな場所に埋葬をしてもらうか等を、家族がいない分、慎重に検討する必要があります。また、事前に不要な家財道具・衣類等を処分し、身の回りの整理はしておくべきです。

 

その他に、自分の財産の情報や葬儀・埋葬の希望、親戚や友人・知人への感謝等を伝えるエンディングノートの作成、自分に配偶者・子供がいなくても、離れて暮らす法定相続人(例:兄弟姉妹・おいめい)がいた場合は遺産分与のため遺言書の準備をしておきましょう。

 

そして、準備しておくべきものの一つに「生前契約」があります。生前契約とは自分に判断能力が十分あるうちに、次のような契約を受任者(契約を引き受けてくれる人)と締結する方法です。

 

・死後事務委任契約:自分の死後の事務手続きや遺品整理等を受任者にしてもらう契約

・生前事務委任契約:自分の生活支援や、生きているうち必要な事務手続きを受任者にしてもらう契約

・任意後見契約:自分の判断能力が著しく低下したら、任意後見人から身上監護や財産管理を行ってもらう契約

 

自分の生存中〜死亡後もサポートを受けられる方法がいろいろと用意されています。

 

生前準備の1つである死後事務委任契約とは何か

生前契約の一つである「死後事務委任契約」は、自分の死後に受任者から行ってもらう事務手続きを委任する契約です。本契約では、死後の手続き(死亡届、年金受給停止手続き等)、お葬式・埋葬の手配等を取り決めます。

 

契約である以上、受任者となってくれる人の同意が必要です。契約が締結されると、受任者は契約で設定した内容を誠実に実行しなければなりません。

 

受任者は親戚や友人・知人、士業専門家(弁護士、行政書士等)、事業者(死後事務サービスを提供する法人等)から選任できます。

 

ただし、死後事務委任契約では遺贈(遺言書による贈与)について記載しても、法的な効果はありません。なぜなら、遺言は遺言者の遺産の分与に関する一方的な意思表示であり、所定の手続きを経なければ効力が発生しないからです。

 

逆に、遺言書で死後事務委任契約について定めても、受贈者と契約しているわけではないので、死後事務委任の法的効果はありません。遺言書に死後事務委任を明記しても、遺言者から受贈者への「お願い」にとどまり、死後事務委任を行うかどうかは受贈者の自由です。

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