(※写真はイメージです/PIXTA)

マンション投資は、投資用マンションを購入して入居者に貸し出し、家賃収入を得る不動産投資の一種です。マンションなどの不動産は、昨今のインフレによる資産の目減りを防ぎ、資産価値上昇が見込める可能性が高いとされ、老後資金対策としてマンション投資を検討するケースも多く見受けられます。医師のTさんもそのひとりでした。しかし、投資の失敗により、余裕の暮らしが一転、悲惨な事態に陥ることに……。本記事では、Tさんの事例とともに、マンション投資における注意点をFP dream代表FPの藤原洋子氏が解説します。

8,000万円の投資用マンションを購入

「マンション投資で老後資金対策か……」Tさんの期待は膨らみました。経営する病院の業務でなかなか時間の取れないTさんでしたが、営業マンからの話が楽しく、すっかり意気投合し、ついに投資用マンションの購入を決めたのでした。

 

Tさんは、東京の郊外にあるマンション4戸を購入することにしました。購入金額は合計で8,000万円。マンションは駅から徒歩15分ほどで、築10年の中古マンションです。間取りは1LDK、家賃は約10万円、利回りは約6%とありました。

 

Tさんはローンの頭金に、貯蓄から2,500万円を充て5,500万円借入れ20年ローンを組むことにしました。そうすることで、70歳のときに完済、毎月の支払いは約34万円に抑えることができます。想定される収入は月に約40万円です。

 

「駅から徒歩15分なら、通勤や通学に便利だ。なかなかよい物件を見つけたぞ」Tさんは大変満足でした。

 

「貯蓄はすべて使うことになってしまったな。でも、子供達が大学に入学すれば、塾や家庭教師の費用はかからなくなる。また病院の収入から貯蓄も増やしていけるだろう」そう考えていたそうです。

想定どおりにはいかない…意外と手間がかかるマンション投資

「年金は2人で40万円になる。長男が病院を継いでくれたら、そのあとは夫婦での旅行や趣味を楽しむ時間も持てるだろう」

 

ところが、マンション投資を始めてみると思わぬことの連続でした。

 

4戸のうち3戸はすぐに入居者が決まりました。残りの1戸もすぐに決まると思っていたTさんでした。しかし、決まったのはそれから8ヵ月後でした。毎月のローン返済との差額は夫婦の収入から支出しなければなりません。Tさんは、「最初のうちはしかたがないな」と思っていました。

 

築年数は比較的新しいと思って安心していました。しかし、給湯設備の故障などで早朝に入居者から電話があり対応に追われたり、ほかにも突発的な修理などで思わぬ支出が発生したことがありました。

 

マンションは、管理費や修繕積立金、税金の支払いもあります。「マンション投資は意外と手間がかかります。なかなか時間の取れない私達には、不向きな投資方法だったかもしれません」とTさんはおっしゃいました。その後も何度かトラブルが発生することがありました。

 

さらに追い打ちをかけるように、長男が大学受験に失敗してしまったのです。予備校の費用を捻出する必要があります。長男の大学の費用として置いている貯蓄から出すしかありません。

 

 

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