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連帯保証人に勝手にさせられてしまい、身に覚えのない内容が書かれた請求書が届いた場合、対応の仕方を誤ると、借金の返済義務を負ってしまうことがあります。本稿では、連帯保証人に勝手にさせられたときの返済義務の有無や対処法、勝手にサインした人が問われる罪の種類や量刑について、岡山県司法書士会の立山慶之司法書士監修のもと解説します。

身に覚えのない請求が来たらやるべきこと

借金を返済するように請求が来た場合、請求期限を過ぎて遅延利息が発生したり資産を差し押さえられたりしないよう、すぐに対応する必要があります。身に覚えのない請求であっても、無視はせずに迅速かつ冷静に対処することが大切です。

 

勝手に連帯保証人にさせられていた場合、弁護士や司法書士など専門家に相談して対応することをおすすめしますが、一般的には以下の流れで対処することになります。

1.「内容を確認せず無視する」はNG! まずは請求の中身を確認する

まずは、返済を求める通知の内容をよく確認し、債権者に心当たりがあるか、請求内容が正当なものかを確認する必要があります。

 

項目としては、債権者の氏名や住所、連帯保証契約書の名称や日付を確認してください。

 

また、身に覚えのない請求だとしても、請求が正当なものと認められて支払義務が生じる可能性はゼロではないので、請求金額や支払期限も確認しましょう。期限が迫っている場合は早急に対応する必要があるので、弁護士や司法書士に相談するようにしてください。

2.勝手に連帯保証人にされたことを債権者に内容証明郵便で伝える

勝手に連帯保証人にさせられていて、自分には支払義務がない場合、その旨を債権者に対して伝えることになります。後々に裁判になったときの証拠とするため、債権者への通知は内容証明郵便で行うことが一般的です。

 

債権者への通知には、勝手に連帯保証人にされて身に覚えがないことや、連帯保証契約は無効であり支払義務はないことなどを記載します。

3.裁判で返済義務がないことを主張する

債権者との交渉がまとまらず相手が支払いを求めて裁判を起こした場合や、自分から債務不存在確認訴訟を起こした場合、返済義務がないことを裁判で主張することになります。

 

債権者の主張に対して反論して適切に対応できるよう、反論材料をできる限り集めて準備しておくことが大切です。

 

裁判官の心証が悪くなって、万が一にも不利な判決を出されないよう、裁判では慎重な対応が必要なので、弁護士や司法書士など専門家に相談・依頼するようにしてください。

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