(※写真はイメージです/PIXTA)

親が高齢になると、いつケガや病気に襲われてもおかしくありません。入院となるとまとまったお金が必要になるため、無対策のままでは、最悪の場合「医療費破綻」に陥る危険性も。そこで、FP監修のもと「親の入院に備えてやっておくべきこと」についてみていきましょう。※本記事内の情報は、2021年4月時点のデータに基づいています。

「医療費が払えない…」を防ぐ“高額療養費制度”

Q.入院+手術で医療費がすごい金額に!
……A.高額療養費制度や医療費控除を賢く活用

 

入院や手術をすると、1割負担でもかなりの額の医療費がかかります。そんなときに必ず利用したいのは「高額療養費制度」です。所得に応じて1カ月の自己負担の限度額が定められていて、それを超えた場合に申請すれば、差額が払い戻されるというもの。

 

70歳以上の人は、病院の窓口で健康保険証と高齢受給者証を出せば、限度額までの支払いですみますが、現役並みの収入のうち下記図中Ⅱ・Ⅰの人は事前に市区町村の窓口などで「限度額適用認定証」をもらっておく必要があります。

 

※上大岡トメ氏の書籍『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』より引用。なお、図中の情報は2021年4月時点のデータに基づいています。
[図表2]70歳以上の高額療養費の自己負担額 ※上大岡トメ氏の書籍『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』より引用。なお、図中の情報は2021年4月時点のデータに基づいています。

 

1回分の窓口負担で高額療養費の対象にならない場合でもあきらめないで。複数の病院での支払いや、同世帯の家族の医療費との合算が可能です(70歳未満は2万1000円以上のみ可)。

 

介護保険の自己負担分と医療費の両方で高額の支払いをしている場合には、その2つを合算して「高額医療・高額介護合算療養費制度」を利用できる可能性も。制度が複雑なので、市区町村の健康保険課の窓口で相談するといいでしょう。

 

親が税金を払っている場合、医療費控除も検討して。子どもと親が生計を一にしている場合には、子どもの医療費控除に含めることができます。介護保険の医療系サービスも対象になるので、介護費の領収書を確認して医療費控除の対象になる金額をチェックしましよう。

 

 

上大岡 トメ

イラストレーター

 

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※本連載は、上大岡トメ氏による著書『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』(主婦の友社)より一部を抜粋・再編集したものです。

マンガで解決 親の介護とお金が不安です

マンガで解決 親の介護とお金が不安です

著者:上大岡 トメ
監修:黒田 尚子

主婦の友社

ベストセラー『スッキリ』『キッパリ』を生んだ漫画家上大岡トメ氏が、超高齢社会&介護未体験ゾーンに突入! いま、なにをするべきなの? 上大岡氏の「親の介護とお金」の疑問を、介護問題にも詳しいファイナンシャルプラ…

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