※写真はイメージです/PIXTA

経済が停滞して給料がなかなか上がらないなか、一級建築士の飯村真樹氏は、「100年もつ家」を建てることで住居費を抑え、可処分所得を増やすことを提案しています。そのためには、建てる家が「長持ちする高性能な家」でなければなりません。鍵を握るのが「住宅会社」です。どのように選ぶべきでしょうか。飯村氏が著書『100年使える住宅で暮らす 後悔しないための資産を守る家作りの方法』(WAVE出版)より解説します。

住宅会社の選び方

まずは、住宅を建てたいと思ったらどんな会社がいいのでしょうか? 住宅会社の中には、分譲住宅、建売住宅を建てている会社があります。販売は不動産屋さんの場合もあれば、建築会社の場合もあります。

 

このうち、分譲住宅は、価格という視点だけで考えると選択の余地があるのかもしれませんが、高性能とか長持ちという視点で考えると、選べません。

 

また、量産ハウスメーカーの場合も、長持ちという基準からすれば厳しいといわざるを得ません。量産メーカーの設計者にはとても良心的な方も多いのですが、企業の経営方針としては「新築をどんどん売る」ことになっているわけですから、100年もつ住宅は作れないと思うのです。

 

そして、選択肢の最後に残ったのは、地域ビルダーということになります。

 

全国に展開する量産メーカーよりも地域ビルダーのほうが低価格に住宅を建てられます。また、意識の高い地域ビルダーが長持ちする高性能な住宅を建てていると思っています。ただ、地域ビルダーならすべて同じで正解か、というとそんなことはありません。

 

最低限、この程度の言葉がある会社を選んでいただきたいと思います。

 

・高気密・高断熱
・耐震性能・耐震等級3
・年間に15棟以上建築していて、経営が安定している
・経営者が建築士を所持するプロである

 

この4つが重要です。もちろん欲を言えばキリがありませんが、「高気密・高断熱」、「耐震等級3」は、今や心ある住宅会社では当たり前の性能です。そのため、性能面でそれを満足できない会社が、長持ちする住宅を建てられるわけがないのです。

 

さらに、年間15棟以上建てているというのは、建材販売会社が、きちんとした住宅会社だと認識するのがそのレベルだからです。年間5棟前後の会社も多いと思いますが、彼らはキッチン、お風呂、窓などの建材使用量が少ないので、それぞれのメーカーからお客様扱いされていない場合があります。そんな会社は資材の購入方法などにも問題がある可能性が考えられます。

 

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100年使える住宅で暮らす 後悔しないための資産を守る家作りの方法

100年使える住宅で暮らす 後悔しないための資産を守る家作りの方法

飯村 真樹

WAVE出版

一戸建て注文住宅でなるべく質の高い家、長持ちする家を持ちたいと考えている20代、30代、40代の男女に、100年住むがことができ、トータルコストも安くなる性能の高い家の作り方を提案する。 長寿命住宅なら、結果的に自由に…

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