為替介入とは
為替介入は正式名称を「外国為替平衡操作」といいます。
為替相場が急激に変動した場合に、「通貨当局」(日本においては財務省と日本銀行)が、外国為替市場において、通貨の売買を行うことをいいます。
「円安ドル高」の場合は、円を高くするために「米ドル」を売って「円」を買うことになります。この「ドル売り・円買い」の為替介入は、米ドルの流通量が増加させ、円の流通量を減少させるので、円高に押し戻す効果があります。
なお、逆に「円高ドル安」であれば「円」を売って「米ドル」を買います。
いずれも、財務省が日本銀行に指示を行い、日本銀行が代理人として実行する形をとります。
前回、為替介入が行われたのは、2022年10月です。
当時、円安ドル高が急激に進み、1ドル150円を超える事態となったため、「ドル売り・円買い」の為替介入が行われたのです。
為替介入の「財源」は?
「ドル売り・円買い」は、手持ちの米ドルが潤沢になければできません。そこで、財務省が所管する「外国為替資金特別会計」(外為特会)というものがあります。
財務省が開示している情報によれば、2023年5月末日の時点で外貨準備高は1兆2,545億2,200万ドル、うち「証券」が9,881億500万ドル、外貨預金が1,382億7,800万米ドルです。為替介入が行われる場合、これらの中から賄われることになります。
為替介入の有無と金額は翌月に公表され、具体的に「何月何日にいくら投入して行ったか」は3ヵ月ごとに公表されます。
なお、前回為替介入が行われたのは2022年10月21日と10月24日で、21日に5兆6,202億円、24日に7,296億円が投入されたことがわかっています。