ケースD. 太陽光発電・蓄電システムなしでさまざまな節電術を使った場合
最後に、ケースDは、太陽光発電を使わず、さまざまな省エネ・節電テクニックだけで、年間いくら節約できるかを試算しました。以下の、手軽に取り組める18の節約テクニックすべてを実行すると、それだけで年間約8万円もの節約になります。
【照明器具】
・白熱電球から電球型LEDランプに取り換える⇒年間約2,790円の節約
・白熱電球から電球型蛍光ランプに取り換える⇒年間約2,600円の節約
・白熱電球の点灯時間を1日1時間短縮する⇒年間約610円の節約
【キッチン家電】
・冷蔵庫の容量をリミットの約半分にする⇒年間約1,360円の節約
・冷蔵庫の設定温度を「強」から「中」に変更する⇒年間約1,910円の節約
・食器洗い乾燥機を導入する⇒年間約6,470円の節約(水道料金を含む)
・冷蔵庫を壁から適切な間隔で設置し放熱スペースを確保する⇒年間約1,050円の節約
・電気ポットを長時間使用しないときはプラグを抜く⇒年間約3,300円の節約
【冷房】
・冷房の稼働時間を1日1時間短縮する⇒年間(1シーズン)約580円の節約
・夏場にエアコンの温度を1℃上げる⇒年間(1シーズン)約940円の節約
・エアコンのフィルターを月1、2回掃除する(※暖房においても同様)⇒年間約990円の節約
【電気給湯器】
・電気給湯器をエコキュートに切り替える⇒年間約4万8,000円の節約
【暖房器具】
・暖房の稼働時間を1日1時間短縮する⇒年間(1シーズン)約1,260円の節約
・冬場にエアコンの温度を1℃下げる⇒年間(1シーズン)約1,650円の節約
・電気こたつの設定温度を「強」から「中」に下げる⇒年間約1,520円の節約
・こたつ布団に上掛けと敷布団をあわせて使う⇒年間約1,010円の節約
・電気カーペットの設定温度を「強」から「中」に下げる⇒年間(1シーズン)約5,770円の節約
・就寝や外出の約30分前に床暖房のスイッチを切る⇒年間(1シーズン)約1,050円の節約
◆かなりおすすめできるエコキュートの節電効果
これらのうち、金額的にかなり大きいのは「電気給湯器をエコキュートに切り替える」というもの。およそ月額6,000円かかっていた電気給湯器の電気代を、約2,000円にまで下げられます。
ただし、エコキュートは導入時の初期費用がそれなりに高いうえ、導入するためには、敷地内にそれなりのスペースが必要になります。
そのほかは、冷蔵庫の設置位置を適切なものに変えたり、夏場にエアコンの温度を1℃上げたり……と、大きな手間なく実行できるテクニックばかりです。
このように、電気代の節約効果が最も大きいのは、太陽光発電と蓄電システムの両方を導入した場合です。ただし、太陽光発電を導入せず、節電のテクニックを駆使するだけでも、それなりに電気代を節約することができます。
まずは、簡単にできるものから実行していくことが大切です。
スマートテック
風呂内 亜矢
日本FP協会評議員・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
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