前回は、徹底した「コンファタビリティ」の追求で成功した韓国のコインランドリーの実例について説明しました。今回は、引き続き、韓国で成功したコインランドリーのイメージ戦略について見ていきます。

カフェと見紛うコインランドリー

前回の続きです。同店は、ホームページによるイメージ戦略にも非常に注力しています。まずトップページを開いた瞬間、ポップなテーマソングが流れます。さらに利用している若者を描いたプロモーションビデオを観ることもできます。

 

読書をする姿、パソコンをいじる姿の背景にはおしゃれなインテリアが流され、洗濯機が映っていなければカフェとしか思えません。この映像を見ると、そこは洗濯をする場どころか、お店にいること自体でおしゃれな人になれる場と感じてしまうほどインパクトがあります。

 

スマートフォンによる店舗検索が日本以上に普及しているので、音楽や映像によるイメージ戦略は非常に効果的なのです。

約15坪の店舗で毎月120万円の売上げを実現

ちなみに韓国では、映像やIT系コンテンツが、非常に安価な費用で制作できます。実際はケース・バイ・ケースでしょうが、日本の半分程度といわれるほどです。日本のアニメ制作を韓国に発注している理由はそこにあります。

 

このレベルまでイメージ戦略を行っていれば、競合店が追いつくことはかなり困難でしょう。実際にガンナムエリアでは唯一のコインランドリーです。だから約15坪と決して広くない店舗にもかかわらず、毎月120万円と高額な売上げを稼いでいるのです。

 

韓国の物価は、ものによっては日本の半分近くですから、驚異的な数字といえます。同店のオーナーは、同様の方法で差別化を図り、多店舗展開を進めています。

 

これによってトータルの売上額が増え、さらにイメージ戦略に資金を投入できる、という好循環が生まれています。

本連載は、2015年12月20日刊行の書籍『驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営

驚異のハイリターンを生むコインランドリー経営

浅井 伸宏

幻冬舎メディアコンサルティング

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