平均年金月6.6万円「フリーランスの老後不安」の救世主…“iDeCo”より確実!最大「月7万円」まで“節税”も“運用”もできる「知られざる選択肢」

平均年金月6.6万円「フリーランスの老後不安」の救世主…“iDeCo”より確実!最大「月7万円」まで“節税”も“運用”もできる「知られざる選択肢」
(※画像はイメージです/PIXTA)

個人事業主の公的年金は「国民年金」のみであり、20歳から60歳まで40年間加入しても月平均6万6,050円(2023年度の額)。サラリーマンに比べ手薄です。自分で準備するためのiDeCoのような税制優遇の制度があるといっても、自己責任で運用することには勇気が要ります。そこで知っていただきたいのが、有益な割に知名度が低く誤解も多い「小規模企業共済」です。本記事ではその知られざるメリットを解説します。

「年間最大84万円」が「全額所得控除」

小規模企業共済は、「中小企業基盤整備機構(中小機構)」が運営している個人事業主・中小企業経営者のための退職金の制度です。

 

「節税」といわれるゆえんは、掛金を最高で月7万円・年間合計84万円まで設定でき、その全額につき「所得控除」を受けられることです。

 

なお、後述するように、最後にお金を受け取る段階でも税制優遇があります。

 

このような積立の制度で全額所得控除を受けられるのは、他には「国民年金基金」と「個人型確定拠出年金」(iDeCo)のみです。この2つは合算して月6万8,000円(年81万6,000円)が上限です。

 

もし、小規模企業共済と併用すれば、毎年165万6,000円の控除を受けられるのです。

 

これらを利用せず銀行に預けておいたら、現在の超低金利ではまったくといっていいほど増えません。

 

したがって、こういった所得控除を受けられる制度を利用しないと、むしろ、損してしまうことになります。ましてや、年金不安であればなおさらです。

小規模企業共済のしくみとiDeCoと比べた優位性

◆小規模企業共済でいくら受け取れるか

小規模企業共済は、掛金を積み立てていき、最終的に「共済金」を受け取ることができます。

 

仕事をリタイアするにあたって「共済金」として受け取る限り、基本的には払った掛金の総額よりも増えて戻ってきます。

 

共済金の支払事由は以下の通りです。

 

【個人事業主の場合】

・共済金A:廃業した場合、死亡した場合

 

・共済金B:65歳以上かつ180ヵ月以上掛金を払い込んだ場合

 

・準共済金:法人成りして加入資格がなくなった場合

 

【法人の役員の場合】

・共済金A:法人が解散した場合

 

・共済金B:病気・ケガにより役員を退任した場合、死亡した場合、65歳以上かつ3年以上掛金を払い込んだ場合

 

・準共済金:法人の解散・病気・ケガ以外の理由で退任した場合、65歳未満で役員を退任した場合

 

【図表】をご覧ください。これは、掛金月額1万円で加入した場合に、共済金の種類別にいくら受け取れるかというシミュレーションです。

 

中小機構「小規模企業共済 制度のしおり」より
【図表】共済金の種類と加入年数ごとの共済金額(掛金1万円ごと) 中小機構「小規模企業共済 制度のしおり」より

 

特に「共済金A」「共済金B」は、加入年数が長くなれば、その分だけ共済金の額が掛金よりも増えていきます。

 

20年間加入すれば「共済金A」なら16.1%、「共済金B」なら10.8%増える計算です。

 

30年間加入すれば、なんと「共済金A」は20.8%、「共済金B」は17.0%増えるということです。

 

所得控除を受けることによる節税の効果も合わせると、何もしなかった場合(税金を取られる+銀行に預けても増えない)と比べた実質的な増加率はもっと大きいということです。

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