カナダを選んだワケ
私は将来、北米の大学を卒業した後、現地に残る可能性も考えながら進路を決めたかったため、「移民政策の寛容さ」について重視していました。そのため、当時の進路選択には、以下の要素を考慮しました。
・カナダでは大学卒業後に3年間の就労ビザが取得可能
・アメリカの文系大学卒業生は就労ビザが1年間のみであり、就職や永住権取得は非常に難しい
その他、日本での就職も視野に入れ、大学の規模やネームバリューも考慮した結果、バンクーバーにあるブリティッシュコロンビア大学(The University of British Columbia。以下、UBC)という大学に進学することにしました。
高校卒業後、直接UBCに入学できれば理想でしたが、私の英語力が不足していたため、まずはCommunity College(通称コミカレ)に進学することにしました。
コミカレは準学士号や専門職業コースを提供する大学で、四年制大学と比べて入学基準(英語力、成績、エッセイなど)が緩く、学費も安いです。そのため、最初はコミカレで留学生活をスタートしました。そこで英語の学習と1年次の講義を受けながら、2年生からUBCに編入しました。
学費・生活費について
〈学費〉
UBCの学費は約500万円(1年間)です。1クラス(3単位)の履修費用は約50万円であり、年間で10クラスを履修します。単位数によって学費が変動するため、単位を落とすと追加の学費が発生します。一般的には卒業には40クラス(120単位)の履修が必要です。
Community Collegeの学費はおよそ年間100万円です。UBCと同様のシステムを採用しています。
〈生活費/月(バンクーバー)〉
・生活費は一般的に500〜1000カナダドル(約5万1,288円〜10万2,576円)です。さらに家賃は1200カナダドル〜2000カナダドル(約12万3,091円〜20万5,153円)程度です。
・キッチンが備わっていない寮などでは、大学内のレストランで食事を摂る必要があり、生活費はかなり高額になります。
・節約をすれば、400〜500カナダドル(約4万1,031円〜5万1,288円)程度の生活費に加えて、家賃は900カナダドル(約9万2,318円)程度でやりくりすることが可能です。
コミカレは出願すれば基本的に合格。UBCは
コミカレの受験では、高校の成績証明書・TOEFLスコア・エッセイ・推薦書の提出が求められます。コミカレは出願すれば基本的に合格するので、提出書類に不備がなければ問題ありませんでした。推薦書は高校三年生の担任の先生と部活の顧問の先生にお願いをしました。
UBCの受験は、日本のAO入試をイメージしてもらうとわかりやすいかもしれません。受験には以下の書類が必要でした。
・UBCでの1年次の必修科目をコミカレで履修したことを証明する書類
・コミカレでの成績証明書
・TOEFLスコア
・推薦書(3枚)
・エッセイ
・オンライン面接
編入出願までには、必要な単位をコミカレで履修する必要があります。これら必要単位を履修し、編入試験に合格すると、それらの単位は一年生で履修した講義として認められ、単位が移行されます。
各学部によって異なりますが、私が進学したビジネス学部では、経済学入門、数学、会計学入門、英語のライティングの単位が求められました。コミカレの入学基準はTOEFLスコア61であり、私はギリギリの基準値を超えて63を取得しました。文法については、大学受験の勉強をしていたため、ある程度の理解ができました。