カナダ名門ボーディングスクールへの単身留学
カナダの“名門”ボーディングスクール(全寮制学校)とはどんな学校か、というお話から始めましょう。ボーディングスクールといっても寮付きの学校がすべて名門のボーディングスクールというわけではなく、「寮がついているインターナショナルスクール」とは区別されます。
寮付きのインターナショナルスクールだと予算は500万〜600万円になり、子供を寮に入れたいという要望と予算によって提案することがあります。名門ボーディングスクールだと国籍豊かでカナダ人の生徒も多く、寮の規模も大きく、教師と生徒の対人数が平均1対8ほどの学校になります。公立だと対人数は1対20〜25になります。
カウンセラーや教師の質はもちろん、たとえばロボット工学であったりアートや音楽だけを学ぶための専門施設があったりと学習内容も非常に充実しています。名門と呼ばれるだけあって、生徒も秀でた一芸があったり、高い学力を持ち合わせていたり、教育への関心が高い親や向上心の高い生徒が集まりやすいです。
アメリカやイギリスの名門ボーディングスクールだと「親が卒業生でないと入れない」という条件があったりしますが、カナダはそこまで閉鎖的でもなく入学の面接も穏やかに行われます。
そのため、「こんなに和気藹々とした面談で本当に学校に入れるんでしょうか?」と驚く親もいます。
カナダの学校では親への面談もほぼなく、「親から見たお子さんはどういう子供ですか?」であったり「学校に何を求めていますか?」といったような質問票が願書を出す時点で求められます。
もちろん学力や語学力も必要ですが、それが基準に満たないから即不合格ということではなく、人柄、やる気、誠心誠意さが生徒の伸び代と考慮され、総合力で合格するという点はカナダの柔軟な文化を反映している気がします。
名門ボーディングスクール、年間の予算は?
都市部にあるボーディングスクールは、授業料・寮の滞在費用・食事代で1年間約850万〜1,275万円(80,000カナダドル〜110,000カナダドル)程度が一般的です。
郊外など都市部から離れるほど授業料は抑えられますし、ブリティッシュコロンビア州の州都であるヴィクトリアのような西海岸のほうが費用が高い傾向にあります。あとは語学力によって語学学校の費用がそこに加算されるか、なども考慮しなくてはいけません。
ただボーディングスクールは上記以外にも制服やパソコンなどの費用も必要になってきますし、法定休日で寮が閉まる場合には学校主催の海外旅行で約53万〜85万円(5,000カナダドル〜8,000カナダドル)が別途必要になったりもします。
親の立場からすると大切な子供を海外へ行かせるわけですから、寮のほうが安心だという声が多いのは事実です。もしくは、寮でなくてもホームステイプログラムや留学生プログラムがきちんと併設されている学校であれば安心ですが、そういったシステムがきちんとしていないのに留学生を募っている学区もあるのも事実です。
ボーディングスクールではなく公立や私立に通うためにホームステイをする生徒も7~8割以上いて、予算350万円程度で公立学校とホームステイ込みでカナダ留学ができます。