ChatGPTの生成結果はどのくらい使える?
前項では、ChatGPTに「ChatGPTとは何か」というテーマで質問をして、答えを引き出しました。この回答は専門家から見てどうなのでしょう? 古川さんに生成結果のフィードバックをしてもらいました。
回答のクオリティは、プロの目から見て合格?
酒井:前項で実際に質問した結果は専門家から見ていかがですか?
古川:最初の「ChatGPTとは何か」に対する答えは、まず簡潔に定義を述べて、そのあと詳細を説明し、それだけで終わりにせずに何に使えるかまで言及しています。きれいにまとめられていると感じました。
酒井:2つ目の質問では、できるだけわかりやすく説明してもらうために、「AIについては初心者」というこちらのレベルを伝えてみたのですが、それでもまだ難しい用語が多い印象でした。
古川:そういう場合のテクニックとして役立つのが、3つ目の質問にあるような「小学生でもわかるように」という具体的な設定ですね。
酒井:たしかに、この質問をしたことで、ニューロンを「部品」と例えたり、「猫、犬、鳥などの特徴を~」と具体例を出したりと、かみ砕いた説明になりました。
古川:質問の前提を伝えることで、相手に合わせた表現ができることも、ChatGPTの強みなんです。
質問を重ねてより具体的にしていく
酒井:今回「ChatGPTの今後の可能性」というテーマの文章の生成もしてみたんですが、こちらは内容が少し漠然としている印象です。
古川:おそらく、前提として指定している「本に載せるコラムとして」という表現があいまいだからだと思います。どんな人に向けた本なのかを具体的に指定してみましょう。
【読者を「若手のビジネスパーソン」と指定した場合のコラム】
Q:若手のビジネスパーソンに向けた本に載せるコラムとして、ChatGPTの今後の可能性について100字くらいでまとめてもらえますか?
ChatGPT:ChatGPTは、人口知能による自然言語処理技術を活用したチャットボットなどのカスタマーサポートやFAQの自動応答、コンテンツ生成、翻訳など多岐にわたる業務効率化に役立つ可能性があります。また、近年の深層学習の技術の進化により、より自然な対話を実現するなど、将来性も高いです。
酒井:最初の回答よりは具体的になりましたが、まだちょっとぼんやりした感じですね。
古川:そういう場合は、もっと具体的な説明がほしいことを伝えます。
【さらに具体的な説明を求めた場合のコラム】
Q:ちょっと抽象的ですね。もっと具体的に教えてください。
ChatGPT:ChatGPTは、自然言語処理を活用したチャットボットやFAQの自動応答システムなど、カスタマーサポートやコンテンツ生成などに利用することができます。また、翻訳や文章の要約、文章の作成など、様々なタスクにも使用できる可能性があります。さらに、深層学習の技術の進化により、より自然な対話を実現することも可能です。
酒井:最初の回答と内容が重なっている部分もありますが「翻訳や文章の要約~」と、具体的な例が出てきましたね。
古川 渉一
株式会社デジタルレシピ
取締役CTO
酒井 麻里子
株式会社ウレルブン
代表・ITライター
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