(※写真はイメージです/PIXTA)

山本翼氏の著書『電車で学ぶ英会話』より一部を抜粋・再編集し、日本人の英語力について考えていきます。

「面白い取り組み」を行っている企業

中には面白い取り組みを行っている企業もあります。

 

大学院時代に会社説明会に参加したことのある矢崎総業は、内定者の中から希望者に対し1年間「アドベンチャースクール」という海外武者修行制度を実施していて、語学力だけでなく現地の異文化理解や人間力、想像力などを鍛えて海外でもたくましくやり取りできる人材を育てているのは画期的なことだと感じます。

 

また大学では、秋田の国際教養大学や早稲田大学の国際教養学部などが英語による授業を展開し、1年間の海外留学を必須とするといった海外での経験や語学に多く触れる機会を設けて国際社会で戦える人材を育てるという、海外の大学で行っているようなカリキュラムを実践するところが出てきました。

 

他にも明治大学や法政大学、近畿大学、京都産業大学などの有名大学でも国際関係の学部が新設されており、学生の外国語習得による社会人としての基礎力アップが一つのトレンドになりつつあります。

 

この趨勢は、何も社会人や高等教育の分野に限ったことではありません。中等教育、さらには初等教育の面でも外国語能力向上に対しての取り組みは着実に進んでいます。

 

ですが、聞く・話すのオーラル面も含めた総合的な力は、短期的なスパンで一気には上がりません。国家レベルでの語学力の底上げについては、まだまだ時間を要しそうです。

 

 

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山本 翼

 

2001年 大阪工業大学工学部 卒業

2006年 英国キングストン大学大学院 人文社会科学部 国際紛争コース 修了

高松琴平電気鉄道で車掌として勤務した経験を持つ他、教職課程を経て小学校や特別支援学校での教員経験も併せ持つ。

本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『電車で学ぶ英会話』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

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