「従業員の給料を減らしてでも生き延びるしかない。」
大量解雇はベトナム国民に大きな打撃を与えた。特に高齢者や恵まれない貧困層にある人々など、弱い立場にある人々の現状はより深刻だ。ある人は故郷の田舎に帰って家族を頼り、ある人は派遣社員として生活の糧を得ている。
PouYuen社の労働組合リーダーであるクー・ファット・ギエップ氏は、「当社はすべての人に十分な雇用を創出するべくあらゆる手段を尽くしたが、ほとんど結果が出なかった」と主張した。「限界に達した当社は、従業員の給料を減らしてでも生き延びるしかない。厳しいが、仕方がない」(ギエップ氏)。
同社は、3月に解雇される労働者を補償するために、退職金として約2,750億ベトナム・ドン(約15億6,345万2,297円)を用意している。平均すると、勤続年数に応じて月給の約80%が支払われることになる。
最も長く働いている労働者では、一人当たり3億7,900万ベトナム・ドン(約215万4,947円)になる可能性がある。また退職金とは別に、未消化の休日分が支払われ、失業手当も支給される。
ギエップ氏は、労働者が一時解雇から抜け出せるよう、就職斡旋の取り組みを強化するよう政府に呼びかけた。
一方、ハング社では、解雇された労働者は給与の2ヵ月分と退職手当を合わせた金額をもって退職することになる。また、労働組合、VGCL、ジョブセンターから仕事探しの支援を受けることができる。
ハング社のファム・ティ・ウット副社長は、「当社の月間売上が25万足から7万足に急減したため、従業員の解雇は避けられない」と述べた。同社は現在、約500人の従業員を抱えている。
PouYuen社は「弱者」をリストラの対象から外していた
ホーチミン市の労働・障害・社会問題局は、「大量解雇の引き金となった受注の落ち込みは、各企業がコントロールできない状況であった」と述べている。
PouYuen社をはじめとする多くの企業は、従業員に法律で定められた額をはるかに上回る退職金を支給し、仕事を失った従業員たちへ最大限の誠意を尽くしている。
さらに印象的なのは、PouYuen社が特定の弱者をリストラの対象から外していることだ。1歳未満の子供を持つ労働者、財政難の労働者、妊娠中の労働者、障害のある労働者を解雇していないのである。
同局は、失業手当や保険金の支給を強化し、求職者が当面の支出を賄えるようにしたと話している。また、ジョブセンターや職業訓練校には、再就職の可能性を高めるため、より多くの就職支援サービスや訓練を提供するよう要請している。
各労働組合は、2022年1月10日から2023年3月31日の間に失業した労働者にVGCLが開始した支援パッケージを配布し、糧食に困っている人たちに支援を提供するよう求められている。
海外市場とのつながりが重要
雇用主は可能な限り労働者を雇用し続けることが推奨されている。一時退職は本来、最後の手段としてのみ使用されるべきだ。
HUBAは政府に対し、解雇の波を抑えて企業を救済するためのより多くの措置を求めている。これらの要請には、優遇融資、債務再編、減税、債券発行支援などへの措置が含まれている。また、同組合は税務当局に対し、資金繰りに苦しむ企業(特に木材加工企業)を資金不足から救うため、税金の還付を加速させるよう要請している。
HUBAのグエン・ゴック・ホア会長は、企業が海外市場とより商業的につながるよう、貿易促進やビジネスマッチング活動を強化することを提案した。
海外からの販売増は、結果として国内の景気刺激策と同じくらい、彼らを助けることになるだろう。