◆方法3|評価損を計上する
最後に、評価損を計上する方法です。これは、その物の資産価値を帳簿価額よりも低い額へと「評価替え」をすることにより損失を発生させるものです。
恣意的に行われることを避けるため、以下の2つの要件をみたす場合しか認められません。
【評価損を計上できる要件】
・経済的な環境の変化に伴ってその価値が著しく減少した
・その価額が今後回復する可能性がない
たとえば、季節商品で売れ残ってしまったり、より高性能・高品質な新製品が発売されたりしたなどの事情により、通常価格よりも値下げしない限り見向きもされなくなった場合をさします。
なお、「破損」「型崩れ」「たなざらし」「品質劣化」によって値下げせざるを得なくなった場合も「経済的な環境の変化に伴ってその価値が著しく減少した」に準じて、評価損の計上が認められます。
節税以外に「コスト削減」のメリットも
「不良在庫」「売れ残り在庫」について売却損、廃棄損を計上することは、余分なコストを削減することにもつながります。
どういうことかというと、「不良在庫」「売れ残り在庫」をずっと抱えたままでいると、その分のスペースが無駄になり、しかも、保管・管理のコストもかかってしまいます。
いっそ、処分してしまうことで、それらのコストがかからなくなり、空いたスペース、浮いたキャッシュを有効活用できるようになるのです。
「設備」・「備品」についても計上できる
この「売却損」「廃棄損」「評価損」は、在庫(棚卸資産)だけでなく、事業用設備・備品についても計上することが可能です。
したがって、「固定資産台帳」も確認してみることをおすすめします。役に立たなくなったソフトウェア等の「無形固定資産」についても「除却損」を計上できます。
決算対策というと、つい、モノを購入したり交際費を使ったりという方向へ行きがちです。しかし、それらを決算期に急いで行うことは、無駄遣いのリスク、不要なモノを抱え込んでしまうリスクが大きいといわざるを得ません。目先の税金を払いたくないあまり、かえって損をしてしまうケースも散見されます。
それよりも、まず、経費のスリム化につながる「不良在庫」「売れ残り在庫」および不良資産がないか、確認してみることをおすすめします。
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