【3月決算】中小企業の決算対策で「優先順位圧倒的No.1」の「経営セーフティ共済」のスゴさが想像のナナメ上をいく理由

【3月決算】中小企業の決算対策で「優先順位圧倒的No.1」の「経営セーフティ共済」のスゴさが想像のナナメ上をいく理由
(※画像はイメージです/PIXTA)

多くの会社が決算を迎える3月も下旬に入り、決算対策に悩む経営者の方は、何か良い方法はないか、最後まで頭を悩ませることと思います。そんななか、大多数の中小企業におすすめできる、簡単に実行できて決算対策の効果が高く、しかも、キャッシュフローへの悪影響も少ないという、優先順位圧倒的ナンバーワンの方法があります。「経営セーフティ共済」です。本記事では、どれだけ優れているのか、整理して解説します。

資金繰りに関するメリット

経営セーフティ共済には、「決算対策」以外にも、資金繰りの面でも大きなメリットがあります。以下、解説します。

 

◆掛金の支払が困難になったときのフォローがある

まず、掛金の支払が困難になった場合のフォローが充実しており、ぎりぎりまで中途解約せずにすむことが挙げられます。

 

すなわち、前提として、経営セーフティ共済を加入期間3年4ヵ月未満で中途解約した場合、以下の通り、掛金の一部しか返ってきません。

 

【加入期間3年4ヵ月未満で中途解約した場合に返ってくる額(加入期間ごと​)】

・1ヵ月~11ヵ月:0円

・12ヵ月~23ヵ月:掛金総額×75%

・24ヵ月~29ヵ月:掛金総額×80%

・30ヵ月~35ヵ月:掛金総額×85%

・36ヵ月~39ヵ月:掛金総額×90%

 

しかし、「一時貸付金」の制度を利用すれば、解約を避けることができます。一時貸付金の借入限度額は、掛金納付期間に応じて以下の通りです。

 

【一時貸付金の借入限度額(加入期間ごと)】

・1ヵ月~11ヵ月:0円

・12ヵ月~23ヵ月:掛金総額×71.25%

・24ヵ月~29ヵ月:掛金総額×76%

・30ヵ月~35ヵ月:掛金総額×80.75%

・36ヵ月~39ヵ月:掛金総額×85.5%

・40ヵ月以上:掛金総額×90.25%

・掛金総額が800万円:760万円(95%)

 

借入額は30万円以上で、5万円刻みに設定できます。利息は2023年3月現在、年0.9%と銀行融資よりも低く設定されています。

 

◆急なビジネスチャンスにも借入ができる

また、上述の「一時貸付金」の借入に理由は不要です。したがって、急なビジネスチャンスが到来した場合等、すぐキャッシュが欲しいときに借入をすることができます。

 

金融機関から融資を受ける場合と異なり、審査がないので、申請してすぐキャッシュを手に入れることができます。

 

しかも、くどいようですが、利息は銀行融資より低い年0.9%です。したがって、これを払い続ける限り、最大で掛金の95%を、税負担なしで、しかも拘束されることなく利用し続けることができます。

 

◆掛金の減額がペナルティなしでできる

それでも掛金を支払うのが困難になった場合、中途解約の一歩手前の手段として、掛金を減額することが考えられます。掛金の減額は、以下のいずれかの場合に認められています。

 

【掛金減額が認められる事由】

・事業規模を縮小した場合

・事業経営の著しい悪化、病気または怪我、急な費用の支出等により掛金の払込みの継続が著しく困難である場合

・借入金の貸付残高と掛金総額の10倍に相当する額との合計額が8,000万円に達している場合

 

これらの場合、ペナルティは設けられていません。なお、掛金総額が掛金月額の40倍に達している場合、払い込みをストップする「掛け止め」も認められています。

 

このように、経営セーフティ共済は、決算対策に利用しやすく、しかも、その他のメリットのある機能があります。多くの中小企業・個人事業主にとってメリットが大きい制度ですので、ぜひとも加入することをおすすめします。

 

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