「GAFAM」は短期間で巨大化したが…早くも露呈した「2つの不安」と今後は「BATH」が優位に立つといえる理由

「GAFAM」は短期間で巨大化したが…早くも露呈した「2つの不安」と今後は「BATH」が優位に立つといえる理由
(※写真はイメージです/PIXTA)

高校での投資教育が必須になるなど、経済に対する教育への関心が高まっています。そこで本連載では、専門的な知見を生かし、経済に関するニュースをわかりやすく解説することで人気を博している経済キャスターのDJ Nobby氏が、著書である『実は大人も知らないことだらけ 経済がわかれば最強!』(KADOKAWA)から、日本と世界の経済について解説します。

GAFAMが抱えるもう1つの問題点

GAFAMが抱えるもう1つの問題が、「独占禁止法制」への対応。これらプラットフォーマーは事実上マーケットを独占しているため、事業の方針によっては公正な競争を阻害してしまう可能性があります。

 

【Nobby‘s point】EUの法整備がきっかけとなり、個人情報保護の動きへ

最近ブラウザでWebサイトを見ていると、“Cookie”の使用同意を求めるポップアップが出てくることがあります。

 

これも、実は個人情報保護施策の一環です。以前は、ユーザーがどのようなWebサイトを訪問しているかというデータは特に了解なく収集・利用されていました。

 

しかしEUにおいて、「EU一般データ保護規則(GDPR)」が制定され、個人データの取得に対して厳しい制限が課されました。インターネット上では国境を越えてデータがやりとりされるため、各国のインターネット関連サービスはGDPRへの対応を余儀なくされています。

中国の大手IT4社・BATHの成長

世界のIT市場において、年々存在感を増しているのが中国の大手IT4社です。GAFAMに対して、その頭文字を取って「BATH」(バース)と呼ばれています。

 

【BATH】

・Baidu:検索エンジンサービス。世界シェアで見ると、Googleに次いで2位(2020年)

・Alibaba:ECサイト「Alibaba.com」などを運営

・Tencent:メッセンジャーアプリ「WeChat」などの開発

・Huawei:スマートデバイス製造

 

中国IT企業の優位性として、“国内個人データ収集にあまり制限がない”ということが挙げられます。民主主義国に比べ規制が緩いことや圧倒的に人口が多いことから、個人情報の取得やビッグデータ活用の側面ではGAFAM以上にアドバンテージがあるとも言えるでしょう。

 

世界No.1の人口を保有する中国は、国内だけでも十分な市場が存在しています。

 

さらに外資系企業が提供してきた技術も十分に蓄積されており、今後も大きな成長が見込まれます。

 

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DJ Nobby

経済キャスター、金融コメンテーター、ラジオDJ

 

実は大人も知らないことだらけ 経済がわかれば最強!

実は大人も知らないことだらけ 経済がわかれば最強!

DJ Nobby

KADOKAWA

経済のしくみを知れば、お金に強くなる! 2022年から高校での投資教育が必須になるなど、経済に対する教育への関心が高まっている。これからの時代、自分らしく生きるための暮らしを手に入れるには、経済の知識と動きをしっ…

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