(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代、老後は確実に長くなっています。特に75歳以降の「後半」になると多くの人が「介護」の問題に直面します。本記事では、自身も50代後半から母親を介護した経験をもつCFP・ジャーナリストの和泉昭子氏が、著書『定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ』(KADOKAWA)から、もしも介護状態になった場合に利用できるサービスの種類・内容や費用負担について解説します。

在宅で受けられる2種類の介護サービス

先生:自宅で受けられるサービスは、わかりやすく説明すると「日常的なケア」と「医療的なケア」に大別できます。

 

生徒:日常的と医療的? どんな風に違うのですか?

 

先生:日常的ケアは、主に「訪問介護」「訪問入浴」の2つ。訪問介護は、食事やトイレの介助、家事全般を支援する生活サポートです。訪問入浴は、移動式の浴槽で入浴介助を受けるもの。ホームヘルパー(訪問介護員)や介護福祉士などのスタッフが対応してくれます。

 

生徒:なるほど。身の回りのお世話全般ですね。

 

先生:医療的ケアは、「訪問看護」「訪問リハビリ」の2つ。訪問看護は、看護師による医療的なケアを受けられるもの。血圧・体温測定による健康管理、点滴や注射といった医療行為を行います。

 

訪問リハビリでは、理学療法士、作業療法士などによる身体機能の回復などのリハビリを受けることができます。

 

[図表3]自宅で受けられる介護サービス

 

[図表4]施設に通って受けられる介護サービス

 

先生:その他に在宅介護には、「デイサービス」や「デイケア」といった、介護される人が施設に出向く「通所系」のサービスもあります。

 

生徒:聞いたことがあります! 具体的にはどんなサービスが受けられるのでしょうか。

 

先生:どちらも、自宅までお迎えの車がやってきて、日中は施設内で介護を受けるというものです。デイサービスは、入浴や食事に加えて、趣味活動や運動を行うもので、身体機能の低下を防ぐことや他の人と交流することを目的としています。

 

デイケアは、脳疾患やケガなどで機能が低下した人が利用できる施設で、リハビリや自立支援を行います。日中自宅以外に出かけていくことで、人との交流ができたり、気分転換になるほか、介護している家族のサポートにもなります。

プロのサービスを徹底的に活用する

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・食事は主に宅配サービスを使う

・在宅と通所サービスを組み合わせて活用

 

生徒:支えてくれる家族がいれば、介護が必要だとしても在宅介護が可能ですが、ひとり暮らしの場合は厳しいですか?

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定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ

定年後のお金、なんとかなる超入門 インフレ時代のセカンドライフ

和泉 昭子

KADOKAWA

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