今回は、「早期英語教育」が子どもにおよぼす影響について見ていきます。※本連載では、小学校受験で実績の高い名門幼児教室「こぐま会」の代表、久野泰可氏の著書、『子どもが賢くなる75の方法』の内容の中から一部を抜粋し、幼児期に大切な「基礎教育」の具体的な進め方などを紹介します。

幼少期から学ばせたほうがいい「英語の発音」だが…

多くの人が「早ければ早いほどいい」と思っている幼児教育に、英語があります。前の項でもご紹介しましたが、外国人講師を招いて英会話のカリキュラムを取り入れている幼稚園はもはや珍しくありませんし、なかには妊娠中からお腹の赤ちゃんに英語で話しかけるという胎教を実践している人もいると聞きます。

 

確かに発音に関しては早ければ早いほど身につきますし、幼い頃から英語を母国語とする人に指導を受けていた子どもは、日本人には難しい発音もできるようになります。

 

まるで欧米人のような発音を身につけるためには、幼い頃から英語を学ばせたほうがいいのは、確かなことです。

 

しかし、幼い頃から英語を学ばせることで得られるものは、よい影響ばかりではありません。

母国語がうまく話せずに陥る「深刻な状況」とは?

幼児期は言葉を覚える大切な時期です。母国語は毎日の生活を通して自然に覚え、知能と共に発達し、年齢相応の言葉が使いこなせるようになります。

 

しかし、言葉を覚える時期に母国語以外の言葉が入ると混乱が起こり、母国語も外国語もうまく定着しないといわれています。

 

あまり知られていませんが、多くの帰国子女達は日本語がうまく使いこなせず苦労しているのです。

 

日本語がうまく使いこなせなくても英語が使いこなせるなら…と考える人もいるかもしれませんが、英語が母国語でない国に住みながら年齢や受ける教育、立場に応じて英語をステップアップさせていくのは至難の業ですし、そのときになっていざ日本語に戻しても、日本語の発達はかなり遅れてしまうことがよくあるのです。

 

日本語でも自分の考えを倫理的に話せない、という深刻な状況にならないためにも、母国語である日本語が使いこなせるようになってから英語を学んだほうが、子どものためになるはずです。

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