みんなはどれくらいお金を稼いでいるの?
給与が上がらない時代に生きるなかで、みんながどれくらい稼いでいるのかも気になりますよね。
厚生労働省が行っている「国民生活基礎調査」2019年調査という資料を見ると、1世帯あたりの所得の平均値は552.3万円で、中央値は437.3万円です。
所得階級別のグラフにすると、平均値を上げているのは年収1,000万円を超える一部であり、約6割の世帯が平均値を下回っていることがわかります。
平均所得金額の年次推移に目を移すと、もうひとつ悲しい現実が見えてきます。
それは、約25年で年収が100万円以上も減っていることです。
1994年の平均は、664.2万円。2018年の平均は、552.3万円。1年間の収入が、111万円も減っているのです。
これはとても驚くべきことで、月平均にすると10万円弱の収入が減っていることになります。これでは家計が苦しくなるのはあたりまえです。
一方の支出はといえば、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻や歴史的な円安、天候不順などの影響で、食料やエネルギーの供給不足が深刻化し、過去に例を見ないほど値上がりが続いています。
日本にはエネルギー資源がほとんどありませんから諸外国頼みですし、日本の食料自給率はたったの38%(2021年カロリーベース)しかありません。日本は、多くのエネルギーや食料を輸入に頼っている国ですから、その輸入品の値上がりが様々なコストに転嫁され、ありとあらゆるものがどんどん値上がりしているのです。
仮に収入が下がらなくても、電気代やガス代といった光熱費、または食料品といった生活必需品の値段が上がっていけば、おのずとわたしたちの生活はどんどん苦しくなります。
これからの日本経済、一体どうなるの?
それでは、あなたのお金に大きな影響を与える日本経済のこれからはどうでしょうか? 経済を考えるときの指標となるのは、これからの労働力とGDP(経済成長率)です。
まず労働力に関していえば、現段階では先細りになるといわざるを得ないでしょう。なぜなら、少子化傾向が止まらないからです。