現実的な投資金額の変化を想定したシミュレーション
実際には子どもの教育費や転勤等でお金が必要になったり、昇格により収入が増えたりして、毎月の投資金額を変更する場合もあると思います。
そこで、現時点から4年間は月3万円、その後増額して60歳までは月10万円、給料が減る可能性が高い60歳以降は月5万円に減額して積み立て投資をした場合のシミュレーションも紹介しましょう。
[図表3]を見てください。
65歳時点で2000万円前後の資産ができている可能性は十分ありそうですね。
このシミュレーションでは手数料や税金は考慮していませんが、iDeCoやつみたてNISA(6章で詳しく解説します)を活用すれば、最大月8万円以上も非課税での投資が可能です。
また、ぜひとも理解していただきたいことは、資産形成で重要なのは「お金」ではなく、「時間」だということです。
もう一度、前ページにある「毎月5万円積み立て投資した」場合の表をご覧ください。60歳時点の投資元本は600万円ですが、シミュレーションでは平均的な資産額でも833万円と、すでに233万円も利益が出ています。
「お金ができてから」ではなく、「すぐに、できる範囲で」積み立て投資を始めてください。
それが老後の資産形成に最も大切なことです。
このように、「50歳男性、投資経験なし、余裕資金なし」の人におすすめの資産形成プランは、「全世界株式に毎月積み立て投資する」です。
積み立てできる金額は人それぞれですが、可能な限り多いほうがいいです。
「今、できる範囲で」積み立て投資を始めたとして、必要な老後資金を作ることができれば、もう心配は要りませんね。
濵島 成士郎
株式会社WealthLead
代表取締役