フェイスブック開発の〈両想い確認システム〉がロマンチック!「2人しか知らない」「傷つかない」で“恋愛下手”の救世主に?【元バンダイ・おもちゃクリエイターが解説】

フェイスブック開発の〈両想い確認システム〉がロマンチック!「2人しか知らない」「傷つかない」で“恋愛下手”の救世主に?【元バンダイ・おもちゃクリエイターが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

新たな価値・アイデアをコンスタントに生み出せるとすれば、それは社会人にとって何よりも貴重で、代えがたいスキルとなるでしょう。そのためには、日常的にアイデアを生み出す訓練が必要ですが、そうはいっても、実際それほど難しく考えずとも結構です。アイデア創出の達人、おもちゃクリエイター高橋晋平氏が、著書『1日1アイデア 1分で読めて、悩みの種が片付いていく』(KADOKAWA)で彼が生み出したアイデアの実例を紹介します。

デートコースは「好きでもない人と行くわけない場所」にする

妻と10年以上前に初めてふたりで遊びに出かける約束をしたとき、パワースポットとして有名な神社に誘いました。電車で現地集合し、帰りは路線バスで一緒に帰りました。僕の中では成功すべく計算したデートコースのアイデアでした。

 

その2ヵ月後にプロポーズして結婚しました。

 

神社、つまり「神の社」に、好きでもない人を連れて行かないですよね。好きでもない人と一緒に、せまい路線バスに乗らないですよね。僕には、ショッピングモールに行ってタクシーで帰る方が、相手のことをどう思っているかまったくわからないコースだなという感覚がありました。

 

最初のデートが神社だったことをどう思ったか後々聞いてみたら、妻は印象は良かったと言っていました。

 

もちろんこれは単なる1アイデアなので、「なんだこいつ」と思われて失敗する可能性もあったと思います。

 

でも、うまくいったらいいなと思いながら一生懸命知恵を絞ったら、その一生懸命さは相手に伝わると思います。

 

                コラム

恋愛に関しては自分の価値観を反映したアイデアを試すと良いです。それで失敗が続くなら、結局相手と感性が違うことがわかるので、失敗しても長い目で見れば良い結果ということになるのではないでしょうか。

 

「両想い確認システム」で見えた、未来の恋愛の可能性

人生でエネルギーを使う行動のひとつに「愛の告白」があります。相手を好きだと伝えて、受け入れてもらえなかったらつらいですよね。

 

2019年にFacebookが、出会い系機能の一部として「Secret Crush」という機能を追加する計画を発表し話題になりました。

 

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

Facebook上の友達から、ひそかに好意を寄せている9人を登録しておくことで、両想いになると自動的に双方へ通知してくれるという機能の構想でした。つまりは「ノーリスク・自動告白装置」です。

 

相手が自分に好意を示していなければ、ただ通知が来ないだけで、「相手はその機能を使っていないのだろう」と思えばいいだけです。誰にもバレることなく、両想いだったときだけお互いにわかるという、長年恋愛に奥手だった僕にとっても夢のように思える機能です。

 

この機能の実装に関する具体的な予定もわからないし、実現させるには悪用されないための工夫も必要ですが、「告白テック」のアイデアを考える価値は大いにあると思います。恋愛がうまくいって幸せな人生を送れる人を増やせる可能性があります。

 

インターネットは便利ですが、場合によっては気持ちが落ち込んだり、人に傷つけられたりするリスクも大きいものです。インターネットの新しい使い方を企画する場合は、人の感情の「不」を解決して、幸せを増やせるような方法を考えたいものです。

 

               コラム

しかし、この「Secret Crush」という機能、好きな人を9人まで登録できるらしいですが、同時に複数人と両想いになったら、どうするんでしょう……。9人が最適なのでしょうか。ひとりではダメ? 考えると奥が深いですね。

 

 

 

高橋 晋平

おもちゃクリエーター
アイデア発想ファシリテーター

 

秋田県生まれ。
2004年 株式会社バンダイに入社。第1回 日本おもちゃ大賞を受賞し国内外累計335万個を販売した「∞(むげん)プチプチ」などを開発。
2014年 株式会社ウサギを設立。玩具・ゲームの考え方を活かした事業を企業と共同開発し、発想セミナーやワークショップを全国で実施している。
笑い・遊びのある企画を作り、話題にし、販売につなげることが得意。

 

※ 本連載は、高橋晋平氏の著書『1日1アイデア 1分で読めて、悩みの種が片付いていく』(KADOKAWA)より一部を抜粋し、再編集したものです。

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