最も評価された分野は貧困撲滅
タイが最新の「持続可能な開発報告書」でASEAN1位を獲得したという──。
「タイ政府は、17の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた進捗状況を評価し、74.13%のスコアを獲得した」と、政府副報道官ティパナン・シリチャナ氏は述べている。タイは4年連続でアセアンのトップになり、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、フィリピン、ミャンマー、カンボジア、ラオスがそれに続いた。
「経済開発は評価の一部に過ぎず、人間開発、環境、平和と正義、開発のためのパートナーシップといった分野をカバーする17のSDGsを見ている」とティパナン氏は言った。同氏によると、タイは貧困撲滅の分野で最も良い成績を収め、その他、質の高い教育、清潔な水と衛生、産業の革新とインフラ、責任ある消費と生産という、4つのSDGsの達成に向けて順調に進んでいるという。
同氏は、「SDGsは同国の20年間の国家戦略計画に沿ったものであり、このランキングは政府およびプラユット・チャンオチャ首相の国家開発に対するビジョンを反映したものである」と述べた。
汚点ともいえる結果も
「これは、プラユット元首相率いる政府が正しい道を歩んでいることを示す重要な指標である。政敵による根拠のない批判とは対照的に、基準や指標は国際標準のものだ」(ティパナン氏)
持続可能な開発報告書によると、その他のSDGsでは、タイは「良好な健康・福祉」「男女平等」「安価でクリーンなエネルギー」「ディーセントワーク」(訳:働きがいのある人間らしい仕事)の分野で中程度の改善をしているとのこと。
しかし、飢餓ゼロ、持続可能な都市とコミュニティ、気候変動対策、水面下の生活、陸上の生活、平和、正義、強力な政治制度といった分野では停滞が見られ、王国のこれまでの歴史に汚点を残す結果となった。報告書によると、同国は「目標パートナーシップ」を改善する必要があり、指標のうち、保健と教育に対する政府の支出を記録している。
世界的には、タイは44位、1位はフィンランドで86.51%だった。