売却された中古住宅、総額267億米ドル以上
タイでは、中古住宅を含む譲渡・住宅ローン手数料の固定資産税減税期間が延長され、第2四半期に市場に提供された住宅供給が増加した。
不動産情報センター(REIC)のビチャイ・ビラカパン事務局長代理によると、今年第2四半期に全国で売りに出された中古住宅は月平均16万2,716戸、総額9,960億バーツ(267億5,981万880米ドル)にのぼったという。
「第2四半期の月平均と金額は、2021年第1四半期以降で最大となった」とビチャイ氏は話した。「第1四半期から18%増加し、ほぼ全域で増加が見られます」。
また、REICによると、中古住宅の販売に掲載されたカテゴリーで最も多かったのは一戸建てで、6万4,392戸、次いでコンドミニアム(4万9,250戸)、タウンハウス(4万2,626戸)であった。
前四半期対比の上昇幅が最も大きかったのはコンドミニアムの21%で、続いてショップハウス(アジア地域に多く見られる住宅と商業の両方を兼ねる建物の総称)が20%の成長を果たした。タウンハウス、一戸建て住宅、二重住宅の増加率はそれぞれ17%、16.6%、1.9%だった。
そして第2四半期に最も上昇した価格帯は、100万バーツ以下の住戸で56%増、次いで101〜150万バーツ(17.7%)、151〜200万バーツ(14.3%)だったという。
固定資産税の優遇措置が後押し
「今回の調査結果は、第2四半期に300万バーツ(8万513米ドル)を下回る価格で売却された中古住宅が最も多いことを示しており、2022年1月18日から中古住宅にも適用され始めた固定資産税の優遇措置が後押ししていると思われます」(ビチャイ氏)
固定資産税の優遇措置は、譲渡税と住宅ローン手数料をそれぞれ2%と1%から0.01%に引き下げるもので、2022年12月31日まで実施されている。
第2四半期に販売された住宅で最も多かったのは100万バーツ以下の住宅で、次いで301万〜500万バーツ、201万〜300万バーツと続く。
REICは、2021年第1四半期以降、民間企業のウェブサイトを通じて販売されている全国の中古住宅、また、金融部門、国有銀行、資産管理会社、法務執行部門に抵当権を負っている住宅を集計した。
結果、県別では、バンコク(住宅数ベースで38.6%、金額ベースで62.2%を占める)、ノンタブリ、サムットプラカン、プーケット、チョンブリ、スラタニ、パトムタニ、チェンマイ、プラチュアップキーリーカン、ナコンラチャシマが上位10位を占めた。 そのうち、四半期別で最も数量が増えたのはチョンブリーが20.6%で最も多く、続いてサムットプラカン(9.3%)、バンコク(6.6%)の順だった。