「老後2,000万円問題」も即解決!? アメリカで「投資を知らない高齢世帯」が続々と資産を増やせているワケ

「老後2,000万円問題」も即解決!? アメリカで「投資を知らない高齢世帯」が続々と資産を増やせているワケ
(※写真はイメージです/PIXTA)

2019年に「老後2,000万円不足」問題が世に衝撃を与えたことは記憶に新しいところです。公的年金制度が破綻することないとはいえ、少子高齢化に歯止めがかからないなか、それだけだと老後の資金準備に足りないのは明らかです。これに対し、アメリカではいち早く「私的年金」の制度を導入し、多くの高齢世帯が、投資に対するリテラシーが低いにもかかわらず着々と資産を増やすのに成功しているという実態があります。

アメリカの確定拠出年金「401k」で億万長者が増えたワケ

アメリカでは、企業年金の中心は確定拠出年金です。

 

アメリカは早くから確定拠出年金(いわゆる「401kプラン」)を活用し、その結果として、国民の金融資産を大きく増やすことに成功しています。

 

アメリカは日本のように公的な年金制度が充実していないため、私的年金を整備する必要性が日本よりも高かったという事情もあり、「確定拠出年金で老後の資産形成を行う」ということが日本よりも早い段階で取り組まれていました。

 

私も勝手なイメージで、アメリカ人は、もともと金融リテラシー(お金の知識や判断力)が高い国民性なんだ、と思っていたのですが、実はそんなこともないそうです。

 

国民一人一人が自ら勉強をして金融リテラシーを高めて、それによって金融資産を増やしていった、というよりは、確定拠出年金などの制度を整備して、半ば自動的に資産形成ができるような仕組みを整えていったからこそ、多くの人が老後の資産形成に成功しているという事実があります。

 

月々の給料の中から何%、と決めたものを確定拠出年金に入れて、さらにはそのお金を基本的には投資商品に振り分けるようにしていきました。

 

日本ではデフォルト商品(基本設定商品)が、定期預金や保険商品などの元本確保型商品であることが多いのですが、アメリカでは、それがバランス型ファンドやターゲットイヤー型ファンドなどの、いわゆる運用商品であることが多いそうです。

 

今までの歴史の中では、きちんと運用商品に配分したほうがお金は増えてきたので、結果的に日本よりもアメリカのほうが国民の金融資産が増えたのです。

 

[図表2]アメリカでの投資信託の販売チャンネル利用状況

 

アメリカにおける投資信託の販売チャネルを見てみると、驚くことに、確定拠出年金経由での投資信託の購入率が非常に高いのです([図表2]参照)。このことからも、確定拠出年金がアメリカ人の金融資産に与えた影響が大きいということがわかるでしょう。

 

ここまでは、確定拠出年金が今まで以上に国をあげて盛り上がっている時代背景について書いてきました。

 

では次に、私が「この制度は使わなければ本当にもったいない」と思っている「企業型確定拠出年金」の特徴やメリットについてご紹介していきましょう。

 

 

岩崎 陽介

株式会社Financial DC Japan

代表取締役社長

 

頭のいい会社はなぜ、企業型確定拠出年金をはじめているのか

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岩崎 陽介

青春出版社

導入実績1位の「確定拠出年金のプロ」が中小企業経営者のために書いた、今注目の企業型確定拠出年金(iDeCoの企業版)の頭のいい利用法。節税効果は最低でも15%! 効率的な資産形成と福利厚生の充実を一挙に実現できる経営戦…

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