※画像はイメージです/PIXTA

2022年10月、円相場は1ドル=150円を突破し、32年ぶりの円安水準を更新。きたる物価高・円安・大増税時代には、円資産を持っているだけだと資産は熔けていくばかり……。いかにして資産を防衛し、運用していけばいいのか? 本連載は、世界最大の資産運用会社「ブラックロック」日本法人の最高投資責任者(CIO)の河野眞一氏と、3,000人以上をコンサルティングしてきた外資系プライベートバンカー長谷川建一氏の共著書『世界の富裕層が実践する投資の鉄則 誰も教えてくれなかった本当の国際分散投資 』(扶桑社)より、2023年からの投資の鉄則について解説します。

社会問題、構造問題を解決に導く企業に注目

個人投資家はどのような銘柄の絞り込みを行うべきでしょうか。3,800以上の全上場銘柄のなかから長期で成長できる企業を見つけるためには、まずテーマによる業種やセクターの絞り込みをしたいところです。

 

では、どういったテーマで絞り込みを行えばいいのか。私は、「世の中にはびこる社会問題や構造問題を解決に導く」というテーマが有望だと考えています。

 

現在、世界は環境問題やエネルギー問題、食料問題、人口問題など、数多くの社会問題、構造問題を抱えていて、これらの問題は密接に関係しています。人類がほぼ永続的に取り組むべき課題と言ってもいいでしょう。

 

ほぼ永続的に取り組む必要があるということは、企業が長期的に成長を続けるチャンスがあるということです。

 

すべての問題を一気に解決に向かわせる方法はないでしょうが、「一つ一つの問題を解決に向かわせる」、あるいは「問題を軽減させるためのビジネスを展開する」企業の中に、長期的な成長を成し遂げるところが出てくるはずです。

社会問題に部分的ではなく中心となって関わっている企業が有望

社会問題、構造問題を解決に導く企業を、いきなりピンポイントでピックアップするのは簡単ではありません。そのため、まずはこれらの問題を解決しうる業種や産業、セクターを絞り込むべきでしょう。

 

社会や産業構造の変化を感じ取るためには、世の中にはびこる問題を常に意識し、情報を追い求めていく姿勢が肝心でしょう。現在は、環境やエネルギー、ヘルスケアなどの分野で、産業構造の変化が始まっています。

 

ポイントは、その変化の中心的な存在であること、あるいは中心的存在になる可能性があることです。

 

問題解決に部分的に関わっているだけでは、長期的な成長のために十分とは言えません。変化の中心的存在になれれば、その企業の価値は長期的に大きく上昇し、業績や株価も飛躍的に伸びるはずです。

 

河野眞一

株式会社エリュー 代表取締役CEO

※ 本連載は、河野眞一氏、長谷川建一氏の共著書『世界の富裕層が実践する投資の鉄則 誰も教えてくれなかった本当の国際分散投資』(扶桑社)から一部を抜粋し、再構成したものです

世界の富裕層が実践する投資の鉄則 誰も教えてくれなかった本当の国際分散投資

世界の富裕層が実践する投資の鉄則 誰も教えてくれなかった本当の国際分散投資

河野 眞一、長谷川建一

扶桑社

2022年10月、円相場は1ドル=150円を突破し、32年ぶりの円安水準を更新。 なぜ世界中で物価高が起きているのか? なぜ円安が止まらないのか? きたる物価高・円安・大増税時代には、円資産を持っているだけだと資産は熔…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録