まとまった退職金が入ると、住宅ローンの一括返済を考える人が多いのですが、定年後の長い人生を考えたとき、もっとお勧めの活用法があります。ご自身や家族の生活基盤となる「住宅」を、より快適にする方法を見ていきましょう。※本記事は、『マンガと図解 定年前後のお金の教科書』(宝島社)より抜粋・再編集したものです。
減収したら、自治体の家賃補助で住居費を賄おう
◆自治体ごとの制度を活用し、子育てや介護をスムーズに
自治体によっては、親世帯と子育て世帯(親・子・孫の三世代)が同居したり、近くに住んだりすることで補助を受けられる「三世代同居・近居支援事業」という制度があります。子育てや介護がスムーズになるうえ、住居費を抑えられます。
ただし、自治体ごとに予算内で補助を行っているため、予算に達したらその年度の受付が終了することもあります。また、「住居の新築・改築費用」「住居の購入費用」「引っ越し費用」など、補助の対象となる費用は自治体によって異なります。必ず、「受付中であるか」「補助の対象」「補助の上限」を確認しておきましょう。
また、「移住支援制度」を設けている自治体もあります。定住目的でその自治体内に住宅(新築・建売・中古)を取得した際、補助金を受けられる制度です。例えば、2022年11月時点では静岡県御前崎市などで行われています。
また、自治体のホームページ上に空き家物件の情報を掲載する「空き家バンク」を活用すると、仲介手数料なしで物件を購入できます。
◆自治体の家賃補助を受ける
三世代同居・近居支援事業の例
同居 三世代が同じ家屋に住むこと
近居 三世代が同じ自治体内に住むこと(自治体によっては、住居間の直線距離が指定されている場合もある)
移住支援制度の例…静岡県御前崎市
【上限30万円】
★新築および建売で、市内の業者と契約を交わしている場合は10万円加算
★18歳未満の子どもがいる場合10万円加算
★市外からの転入者で条件を満たす場合50万円加算
頼藤 太希
株式会社 Money & You 代表
高山 一恵
株式会社 Money & You 取締役
株式会社Money&You代表取締役
中央大学客員講師。慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系生命保険会社にて資産運用リスク管理業務に従事。
2015年に株式会社Money&Youを創業し、現職。女性向けWebメディア「FP Cafe」や「Mocha(モカ)」を運営。マネーコンサルタントとして日本人のマネーリテラシー向上に注力している。『1日1分読むだけで身につくお金大全100』(自由国民社)、『はじめてのFIRE』(宝島社)、『そのままやるだけ!お金超入門』(ダイヤモンド社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)など著書多数。
日本証券アナリスト協会検定会員。ファイナンシャルプランナー(AFP)。日本アクチュアリー会研究会員。
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連載老後不安をスッキリ解消!…知った人だけ得をする「定年前後のお金の教科書」
株式会社Money&You取締役
慶應義塾大学文学部卒業。2005年に女性向けFPオフィス、株式会社エフピーウーマンを創業、10年間取締役を務め退任。
その後、株式会社Money&Youの取締役に就任。講演活動、執筆活動、相談業務を行い、女性の人生に不可欠なお金の知識を伝えている。
『はじめての資産運用』(宝島社)、『はじめてのNISA&iDeCo』(成美堂出版)、『やってみたらこんなにおトク! 税制優遇のおいしいいただき方』(きんざい)など著書・監修書多数。
株式会社Money&You
http://moneyandyou.jp/
FP Cafe
https://fpcafe.jp/
twitter
@takayamakazue
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